▶ストーリー概要および物語の設定


 日野ひのしゅうは「触れた相手の心を読む」という特殊能力を持っているが、それが原因で友人から「気持ち悪い」と言われた過去があり、能力を持つ自分を嫌っている。

 高2年の春、新たにクラスメイトとなった氷山こおりやま一誠いっせいに嫌われていると感じ、先の一年に不安を感じていた。

 だがそんな一誠の身体に触れた際、「日野かわいい」という心の声が聞こえてきた。嫌われていると思っていた相手のものとは思えない声に愁は混乱し、一誠の事を調べ始める。そして彼がひどく言葉が足りない人間であり、それ故誤解されがちであることを知った。「そんな自分が嫌だ」と言う一誠に親近感を覚えた愁は、彼と友達になる。

 親交を深める中で、愁は無意識に一誠へ惹かれていく。一誠もクラスメイトの仲を取り持ってくれる愁に対し、次第に恋愛感情を抱いていった。そしてクラスマッチの後、一誠は愁に告白をする。過去のトラウマを思い出し一度は断る愁だったが、その後能力の事を知った一誠が、それを受け入れた事で、2人は恋人同士となった。

 初めてのデートの後、2人はセックスをする。事後、改めて今までの事を思い返した愁は、「自分に能力があってよかった」と呟くのだった。