毎年楽しみにしていた金木犀の木がおおじいちゃんによって切られてしまった。

今年はもう花が咲くことはないと肩を落としていた僕に、回覧板を持ってきた幼馴染み・田辺真穂が「私の家の金木犀を見に来なよ」と提案してくる。


しかし、その約束は果たされることなく、大学進学後、僕は真穂と疎遠になって――