翠
緩急を上手に使って一気に作品の世界へ
ピンッと張りつめたような感覚の前半は、読んでいても息苦しくなるくらいのどきどき感でいっぱいでした。
「愛することと依存すること」「理解することと受け入れること」は一生懸命であればあるほど間違ってしまうこともあるんだと、読み進めていくにつれて感慨深く思いました。
そんな緊張感や息苦しさがひとりの男性との出逢いで安堵感へと変化していき、張りつめていた感覚が一気に緩み作品の世界に深く引き込まれていきます。
読み終えたときにはあたたかな気持ちでいっぱいになっている。。そんな素敵な作品です。