作品コメント
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- mimiko
真夏の悪夢
無邪気の凶行とでも言うのでしょうか。
その行為に背景が見えないことが恐ろしい。
何故、どうして?
という問いに答えてくれる声がないところが、この物語の本当の恐怖ではないかと思いました。
本能に訴えるおぞましさ。
凶行に及んでいるのが子どもだという点が、なおます凄惨さを感じさせます。
ずっと無邪気なままなら良かった。
ラストまで彼らが、笑顔を浮かべ甲高い声で笑う子どもなら、まだ心が救われたでしょう。
でも、恐怖を知り、人間に還った瞬間、嫌悪はクルリと反転します。
そしてそれは衝撃のラストへ……。
純粋なホラーです。
真夏を味わうには十分すぎる物語。
是非、ご堪能ください。 - 海山
恐ろしい
山奥にある村で起こる惨劇。ホラーなどではよく聞く設定ではありますが、それでも背筋に冷たい風が吹きました。
セリフの使い方にドキッとしました。表紙のあのセリフが出てきた時から、どんどん目が離せなくなって…気がついたら読了といった感じでした。
子供の残虐性というのは確かに恐ろしいです。だけどそれを育てるのは周囲の環境。大人達の確執がこの悲劇を生んでしまったのですね。村を訪れた主人公達は巻き込まれ、悲劇を構成する人間になってしまうというラストが素晴らしかったです。
またふとした時に読みたいと思う作品でした。 - ユマ
怖い
タイトルのイメージと違い怖かったです。
子供たちが怖い!
欲を言えば、登場人物の心情を詳しく書いたらもっと良くなるんじゃないかと思いました。
応援してます!(^^) - 昂
恐怖のチルドレンジャー
チルドレンジャー。
男の子の大半は憧れるであろう、レンジャーに扮した子供たちが繰り広げる、惨劇。
子供が悪い訳ではない。結局はずるい大人たちが起こした、自業自得とも言うべき結末なのだ。
そしてその歪みは、そこを訪れた人物にまで及ぶことになる……
読み進めて行くうちに、どんどん怖さが増して行きました。当たり前のように人を殺める子供たちにも戦慄しましたが、その感情が徐々に広がっていく様子にもぞっとさせられました。
そして、最後の言葉。
思わず身震いしました。
ホラーが好きな方も、苦手な方にも、読んでみる価値のある作品だと思います。
そう。
この小説を怖いと感じられなくなったら、その時が一番怖いのかもしれないなと思います―― - 神水紋奈
閉ざされた村での凶行
どこかの戦隊物やヒーロー物を彷彿とさせるタイトルにもか
かわらず、ジャンルはホラー。
読み進めて行くうちに、底知れぬ不気味さがまとわりつくよ
うな、得たいの知れない戦慄を感じ、にもかかわらず、読む
のをやめられなくなるような、一種の中毒性を持っている文
章でした。
36ページとすっきりまとめられていて、読みやすいかと思い
ます。
一進一退の恐怖と、そして最後の思いもよらない展開。
読んで、損はない。
そんな作品です。 - 旬嘉
タイトルからは……
タイトルからは想像がつかない程に恐ろしく残虐なお話でした。
「遊び」と称して突如殺人を始める三人の子供達。
次々と殺されていく山岸家の人間。
巻き込まれた羽山と留美はどうにか逃げようと画策するが……。
子供達が大人を殺した理由。
人間の恐ろしさ。
最愛の人を失った時に人がとる行動。
そして、衝撃のラスト1頁。
全てが恐ろしく、読み応えのある作品でした。 - DAI
無邪気な殺人鬼
―人里離れた集落にて、一夜にしておきた惨劇。
スプラッターですが、殺人鬼の立場にいるのが純粋な子供達というとこに嫌な味が出ています。というのも、彼らの何の変哲もない純心が、逆に恐怖をかきたてています。
整った構成に長さが丁度よく、凄く読みやすかったです。
ただ、ホラーとは本当に難しいジャンルですね……。怖いという感覚はあまり湧きませんでした。だからといって、ここをこうしたらいいという案も出てきませんが……苦笑
ホラーの難しさ、お察しします。
ですが、丁寧な描写にスリリングな展開は読みごたえがあります! - めぐり飛空
幼い殺人鬼
閉鎖された村での、奇妙な出来事。
穏やかな雰囲気の宴会が、一瞬して血の惨劇へと変わっていきます。
その、無邪気な微笑で次々と手を真っ赤に染めていく『 チルドレンジャー 』達……。
追い詰められ、逃げ惑う主人公達からじわじわと恐怖感が伝わってきました。
逃げ場のない森での大どんでん返し。
作者さまお得意の視覚のトリックは必見です。
ホラー好きの方も、ホラー初心者の方も楽しめる作品に仕上がっていると思います。 - 芙佳
ホラー版必殺仕置き人
レビュー内容に興味を惹かれ、拝読。幽霊が出てくるオカルトはちょっと苦手だけれど、出てこないなら大丈夫かなと(笑)
導入部の『これからいよいよ恐怖の幕開けですよ』の思わせ振り感に、ドキドキしました。少し堅苦しい前フリが良い。
いつ来るんだろうと期待していた『僕たちと遊んでよ』の台詞が来た時には、キター!でした。
そこからの急展開には臨場感があります。子供の無邪気な凶行、村という極めて閉塞的なコミニティ。スタンダードな恐怖ですが、怖い。追い込み方もお約束だけど素敵。
だけど一番良かったのは、勧善懲悪のシーン。お姉さん、いいこと言ってます。
だけどラストのオチはシュール。ゾクリとして、不快。(←読者に嫌な感じを残せることがホラーの成功だと思うので、不快は誉め言葉です) - オギクボ
どんでん返しから真恐怖へ
短編なら上手くまとまっている小説です。
「幽霊」より怖いのは「人間」を上手くピーアールした作品ではないでしょうか?
子供というのは純粋な心だけに一歩間違えると「狂気」になりうる可能性があります。
しかし、この作品はそれよりもっと怖い「覚醒」した人間が描かれています。
ラストは背筋がぞっとしました。
あと、語り部というか、口調トリックもさすがだと思いました。
実に面白い作品だと思います。
「人間」の怖さをぜひ堪能してください。 - 黒崎肆祐
意外な結末
子供の無邪気さと殺人のギャップが面白かった。
読んでて何となく映画「悪魔のいけにえ」を思い出しました。
最後の展開にはビックリでした。
話自体も長すぎず、よかったです! - びっち
純粋な恐怖
幽霊とは違い、人間のホラー。
霊感のない私にとっては、こっちの方がリアルで恐怖を感じます。
恐怖の源であった子供たち。
子供というところにまた怖さがあります。
彼らは純粋です。純粋すぎて、恐ろしいという感じでした。
でも終わりかたは何となくあっさりな気がしました。彼女の行動には恐怖は感じませんでしたが、最後のどんでん返しが驚きです。
すごく上手くまとまった話になってます。
もっと他のホラーも読みたいです^^