fate~但馬皇女悲恋歌~

作者宮澤流星

天武天皇の皇女・但馬は高市皇子に嫁いだ。彼の心はここにはない事に気づき果てしない孤独感に包まれる。幼なじみの穂積皇子との再会を機に、恋心が激しく揺れ動き始める。

秋の田の

穂向きの寄れる

異寄りに

君に寄りなな

言痛かりとも




七世紀後半、飛鳥時代。


但馬皇女(たじまのひめみこ)

天武天皇の皇女

政略結婚で異母兄の高市皇子に

若くして嫁ぐ


高市皇子(たけちのみこ)

太政大臣となり

持統天皇の片腕として昼夜激務に没頭

若き日に引き裂かれた恋人の面影を

未だに引きずっている


穂積皇子(ほずみのみこ)

彼もまた天武天皇の皇子

但馬の幼なじみ

恋心は封印していたはずなのに・・・



同じ父を持つ三人


許されない恋


歴史の中に消えた想い


万葉集を彩った悲恋物語


2008/06/10完結

2011/03/18~10/02修正