作品コメント
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- 真紗美
暴君ネロ
ローマ皇帝 ネロ
誰もが知ってる名前。
イメージ的には短腹で気まま
知り合いにはなりたくないタイプで、名前を聞くだけで怖いイメージでしたが
本作を読むと
またイメージが変わります。
あどけない少年は
ただ母親の愛と信頼が欲しかった。
でも母親は自分を道具として
恐ろしい方法まで使ってコントロールしようとしている。
子供のまま皇帝という地位を受け
好き勝手して愛する女性を手に入れようとしても、間に入る母親。
マザコンであるネロ視点
母親から離れられない運命。
それを断ち切るまでの第一章。
ネロの行動を冷静に見て
その思慮の足りなさを、楽しむように書いている作者さんの顔も見えました。
読みやすくわかりやすい。
飽きさせず上手い。
第二章が気になる。
お正月休みに
ローマ史を覗いて見ませんか。 - まさーき
母を殺し弟を殺し町を燃やした暴君。その素顔。
暴君としてあまりにも有名な皇帝ネロ。
けれどその背景は、その人柄は、歴史の教科書で語られることはなく。
だからというわけではないけれど、本作品のほうが楽しめるし、知的好奇心をくすぐられる。
まるで子供のような視点で描かれたネロの半生。
歴史が苦手な人にも読んでもらいたい。 - マイマイ
驚き
全裸で『ママが私のここを刺しなさい、ネロはここから生まれて来た』
と言った時は、
驚きましたが、
その後の文章で、安心しました。
巧みなのか幼稚なのか分からないネロ。
なので、残酷な事をしても、子供のいたずらに見えてしまう…。
難しい話ですが、
読みやすく面白かったです。 - 中ぴ連会長
古代ローマ!
神君カエサルの血を継ぐユリウス・クラウディウス朝最後の皇帝、ネロ。
西洋では「暴君」の代表的な人物だが、その初期の治世は家庭教師の哲学者・セネカの補佐よろしきを得て善政と讃えられた。また史書から垣間見える彼のパーソナリティーには、どことなく憎めないものも個人的には感じられる。
またネロを語る上で、その母で強烈な個性を持つアグリッピナの存在は欠かせない。本作でも十二分な存在感を発揮して、自立しようとあがくネロの前に立ちはだかる。
本作では皇帝就任後のネロの太く短い人生を彼の一人称という形式で、歴史に明るくない人にも読みやすいように書かれている。
自らの半身ともいうべき存在をその手で消してしまったネロの運命は一体どうなるのか、続編も目が離せない。