まっく

傑作ファンタジー
一人きりになってしまったパルティーダが旅に出て、個性的な魔物との出会いを通じ、心を成長させていくファンタジー。

まず、情景がくっきりと浮かぶだけでなく、音や匂いまで感じとれる文章力は秀逸。重厚かつ軽妙な筆致は、読みごたえと読みやすさを両立しています。

構成もまた素晴らしく、章タイトルの音楽とその物語が密接に関係しており、一つ一つのテーマをきっちり書き切りながら、まさに組曲のようにラストまで繋がっていきます。

終焉を迎えつつある世界と成長していく少女のコントラストは、切ないながらも、暖かい気持ちにさせられました。

読み手としてだけでなく、書き手としても勉強させられる作品でした。


おすすめです!