十字御書(むしもちごしょ)

作者兜町の欲太郎

蓮は清きもの・・・ 栴檀は香物・・・ 桜は面白き物・・・ 楊貴妃は見め良きもの・・・ 月は山より出でて山を照らす・・・ 禍は口より出でて身を破る・・・ 

法華経をかたきとする人の国は、体にかげのそ(添)うがごとくわざわい来るべし


 「わざわいは口より出でて身をやぶる・さいわいは心よりいでて我をかざる」


憎悪や怨みの心、身で行ったことは、悪業を刻む、やがては自身を苦しめる禍のもととなる、反対に人を思う慈悲の心で言ったことや、身で行ったことは善根を刻み、やがては自身に幸いをもたらすを示されている。