この世に、悪が栄えた試し無し…
ザンッ
《ひ――ぐあっ…!?》
いや…死期が迫った人間(以外も含むけど)を
「――任務、終了。
ふぅ。
死神の真似事って楽じゃないわ~」
狩るのが…
《仕方あるまい、我が主の鎌である私を…
お前が拾ったのだからな》
「む……っ!
第一、その主の死神って…
なんで、あんなとこに落としてるのよーーっ」
私の……いや、語弊があるか。
この大鎌…デスサイズこと《イドゥーイ》は
その死神の鎌である。
そもそもなんで私がこんな事をしているか…
と言いますと…。
……………
……
遡ること、数週間前。
私―…繭澄天音は、
商店街通りを歩いていた。
ガィン…ッ!
ん?今、音が…
気になって、振り返ると…
ビルとビルの間にあるゴミ箱に
黒光りする…大きな、鎌?…のような物が
大鎌が捨て(落ちて)いた。
なぜ…?