春は出逢いの季節。桜舞い散る季節。変わらない日々に彩りを添える、ひとつの出逢い…青年の心の闇を払った溶きほぐした時、青年は手放したはずの恋を、愛を、思い出す―

むせ返る桜の香り。


蒼白く輝く満月、


血の、匂い―



少年はその日、出逢った…


命の危険に晒されながら。


紅い瞳に見惚れていた――



春は―


出逢いの季節。


新たな出逢い…


物語は始まったばかり。