Z世代は自身の存在価値を大事にします。
この物語は、中学校でのイベント「合唱コンクール」を通して、Z世代のアカリと琴音の友情が深まるショート成長物語です。
[あらすじ]
公立中学校。毎年、9月末に学校内でクラス対抗合唱コンクールが開催される。
コンクールで優勝すると、優勝したクラス全員は内申点に加算される。そのため、生徒全員が特に気合を入れる。クラスの団結が深まるイベントだ。
中学2年生。7月上旬にアカリが転入生として中学校にやってきた。天真爛漫な性格から皆とすぐに打ち解け、クラスの人気者になった。
一方、琴音は梅雨の時期の姉の突然の死後、しばらく学校を不登校になっていた。琴音は中学1年生だった去年は、合唱コンクールでピアノ伴奏者であった。ピアノを弾ける人は少なく、クラスで唯一ピアノを弾けるだろう存在だと琴音は思っていた。合唱コンクールの練習をする時期も間近に迫り、自分の居場所がなくなっていないか不安ながらも琴音が登校すると、アカリがピアノの伴奏を行っていた。周りのクラスメイトも琴音に対してどう接したらいいかわからないまま数日が過ぎ、再び琴音は引きこもるようになる。
8月にピアノ伴奏特訓として、学校で1週間ほど合宿が行われる。アカリと琴音は一緒に合宿を過ごすようになる。そのとき、アカリは琴音の過去を知り、同情するようになる。
琴音は、伴奏者の立場を諦めようとするが、琴音は姉とした約束「正々堂々、ピアノで戦うのよ」を思いだす。合宿にいたピアノができる生徒たちが目隠しをして誰が弾いているのかを分からなくした状態で、アカリと琴音の演奏をそれぞれ聞いてどちらが合唱コンクールに適するかを審査をした。
結局、音楽の女神に愛されたのは琴音だった。琴音は合唱コンクールの伴奏者になり、アカリは補欠として琴音の背中を押すように、協力するようになる。琴音もアカリもあふれんばかりの笑顔だった。
ハッピーエンド。