「よお、てめぇ······死にたがりか?」
高校2年生の春。
校舎屋上から飛び降りようとしていた私を止めたのは、オレ様気質な同級生だった。
彼と出会い共に過ごすうちに、生きる意味を見いだし、恋心も芽生える。
絶望しかなかった人生に、希望が持てるようになったんだ。
────彼が死ぬまでは。
彼を失った夏。
絶望に叩き落とされた私は再び校舎屋上へと足を運ぶ。
命を終わらせるために······。
でもそんな時、あの時と同じ声が聞こえたのだ。
「よお、てめぇ······死にたがりか?」
振り返ると、そこには死んだはずの彼が立っていた。
なぜ彼が亡霊となって現れたのか。
そして、私はどう生きるのか。
やがて彼の秘密を知った時、私は大きな決断をすることになる。