愛する気持ちが強い故に、その大きさに耐えられず、偏って、ひしゃげて、歪になっていく。でもその不揃いさや不格好さに満たされること、ありませんか?
今回のテーマは「ヤンデレ」。リニューアル後、新ジャンルとして追加された「歪んだ愛」もあわせてご堪能ください。
小説テーマ「ヤンデレ」
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愛に狂う
「僕を、殺したいくらい好きになってよ」
注目ポイント
人が起こす行動には、意識の有無に関係なく必ず何かしらの理由がある。しかし多くの人はその行動の結果や目に見える部分に囚われがちになり、その行動の内側、理由を知ろうとする人は少ない。 「狂った愛ってやつを知りたいんだよ」と言い、他人の狂った愛憎を聞き記録する暁くん。そんな彼を「狂ってる」といった主人公・光。でもどうして彼は「狂った愛」を知りたいと思ったのか――。その「理由」を知ったとき、はたして光は彼を何と称し、彼に何を言うのか。 目に見えるもの、表面的なものに囚われがちな日々に、それだけではない真実が潜んでいることを、それを知ろうとする努力をやめてはいけないことを気付かさせてくれるような作品でした。 -
歪で純な愛の行方
「俺を、俺だけを映すその眼が好き」
未固定の愛情の中、私は今日も抗う事無く飲み込まれる。「愚行すぎて嗤える、俺は嫌いじゃないけど」醜い呪いだと罵ってくれて構わない。底知れない狂気を宿した男の冷たい指先がゆっくりと私の喉仏を、確実に捉えた日から私は一気に堕ちた、歪んだ。
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知りたい私知られたくない俺
「希星には、俺だけいればいい」
高校2年に上がる年、藤宮 希星は父親の転勤で隣町のかんなぎ町に引っ越してきた。歓楽街もにぎわうそこは通称・ネロの巣窟と呼ばれており、“彼にだけは逆らってはいけない”という暗黙のルールが存在する。が、本能のままに孤高な彼に手を伸ばしてしまう。そこから、彼と彼女の“奇妙な関係”が始まった。
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嘘から出た真愛
「ただ姫野さんのことになると欲深くなるんだ」
ある日、男経験のない天音とクラスの人気者である叶人が付き合ったという噂が流れてしまう。さらに叶人は噂を否定するどころか、付き合っていると認めてしまい───?
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謎と銃と恋
「断る。お前みたいな女、金もらったって雇うか」
兄を殺された少女アイオン・バークワースは復讐を望み、人を殺せる人間になるべく銃の修練に励んでいた。村で起きている事件を解決するためにやって来た流れ者の探偵ギィ・デュバルに「子供にガンファイトは無理だ」と馬鹿にされても、アイオンは復讐をあきらめない。
「私は人を撃てるってことを、この男に証明してみせる――!」
尋常じゃなく負けず嫌いのヒロインと暗い過去持ちの眼帯ヒーローの、年の差の恋と謎解きの西部劇。 -
午後3時15分のルール
「24時間ずっと僕のことだけ考えてればいいよ」
「うん、決めた。眞胡ちゃんは、今日から僕のものね」私はその日、蛍くんの玩具《おもちゃ》になった。貴方はどこまでも儚くて優しくてとてもこわい人。
次回の予告
大募集!「(色んな意味で)怖い話」
夏といえばホラー。怪奇、心霊、都市伝説。でも一番ゾッとするのは実は人間同士のあれやこれ。
好きになった人は必ず義兄への報告が義務付けられている……なぜだか19年間彼氏ができない。
大好きな恋人。あくびをしたら昨日遅くまで本を読んでいたからだと笑われた。……どうしてそれを知っているの?
などなど、その意味が分かった時、少しだけ背筋が寒くなる「(色んな意味で)怖い話」を募集します。
恋愛テイストでもコメディタッチでも、もちろん純粋なホラーでも大歓迎!
テーマに沿っていれば、過去書いた作品でも新作でもOK!
2020年8月下旬PickUp予定!