リリー・ルシアンは元英雄の優れた冒険者であった。
けれどとある任務で仲間を守るために左足を失い欠損令嬢となってしまった。
残念ながら魔法に溢れたこの世には失った四肢を治せるほどの回復魔法はない。
故にリリーは冒険者としての人生を諦め、令嬢として誰かの嫁として人生を歩むことを強制されることになる。
自分の家が由緒正しい貴族の家系とわかってはいてもリリーは自由に生きることを諦めたくなかった。そんな時に盗賊に襲われる馬車を発見。嬉々として助けたリリーはそこで馬車の中に居た王子、ペンタスに出会う。
ペンタスは勇ましく凛としたリリーに心をドスンと打たれ心に決める。
「やぁ、俺の未来の花嫁」
そう言ってペンタスは行動を始めるが、その全てが常軌を逸していて!?
「リリーが愛しすぎて俺が心臓発作を起こしてしまいそうだ」
「そのまま心臓麻痺になってしまえ」
「いずれはリリー絵画展を」
「そんな絵画展滅びてしまえ」
2人のやり取りに笑ったりキュンとしたりのちょっと常軌を逸した溺愛系ファンタジー物語です。