愚図

share.


裸でくっついて眠る気持ち良さを堪能する。
君寝てないデショ、と言われて微笑む。
擦り寄る間に始まるセックスと、冷め切った遅い朝ご飯。
匂いを嗅がせてくれて、抱き締めてくれたり甘やかしてくれたりするひとたちの重要性。


-----


会いたい?と聞くと会いたがる。
煮詰まってくさくさしていたけれど途端に機嫌は良くなって、目の前の仕事に集中する。
顔を合わす頃には疲労はどこかへ行ってしまった。

少しずつ自分の生活を話すようになる男の子の、すこし内側に入り込んだのだ、と思うと少なからず喜びを感じて、このひとの唇のその奥を愛する権利が今あるのだ、と思うと嬉しかった。
躊躇わずに下着を脱ぐところが好きで、気持ちの良いことに貪欲なところが好きだ。
このひとの隣にいる私はいつも笑ってばかりいる。
セックスをするといつもあっという間に時間が過ぎてしまって、気が付けば朝。
バッテリーの切れた君の下がる目尻。
ふやけてしまうほどのキスに私のスイッチが入ると楽しそうに笑う。
このひとはいつも私の脚や指先やお腹や胸を触ってばかりだ。
一晩で三度もしてしまうとお互い肩で息をしてしまって、だらだらと惰眠を貪って離れ難くなる。
いつも綺麗に整えている髪を上げて、コンタクトを外して眼鏡に替える君のくたびれた顔に私は満更でもなくなってふにゃふにゃになってしまって、顔や身体や腕や脚にキスばかりしている。
湯船の中で私を包み込む大きな身体は、柔らかくて温かくてぴったりとしていて安心だ。

私の可愛いマーヴィンたち。
いつか私を忘れる。


コメント

ログインするとコメントが投稿できます

まだコメントがありません