愚図

いつも何かから逃げている、と言った。
君はまるで華子のようではないか。
手首を切って死んだ華子。
一体私は誰なんだ。
ゲームオーバーはまだこない。

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名前を呼ばれて笑う。
興味を持ち始めたの?
あわよくばだよ、と言われて悲しくなる。
私だってそうだ。
それなのに。

長いキスもない今日を終えて逃げていた連絡を返す。
所有することは得意ではなくて、支配したい訳でもないのに知りたがる。
ひとつだけ、と強請ったときに、ひとつと言わずいくらでも、だなんて言う奴に限って確信的なことは何一つ答えてはくれないのだ。
愛されないことを知っているのに、一体何を聞けばいいの?
君はもう私に恋なんてしないのに。
上手い事一緒にいてくれ、なんて言うのは我儘だろうか。

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フォルダに入った私の写真。
こんなことは全く特別だよ、と思う。
落ち着いたらまたねと言われて綻ぶ。


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