愚図

如何様


低迷。

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誰も知らない午前11:00。
陽のあたる小さな喫煙所で、目が合う度に瞬きをして、ゆっくり三秒。
細めた眼に込める愛。


知ってた?と聞くと知ってたよ、と答えられる。
(でも愛情表現とは知らなかったけど。次は俺もやるね。)

愛してるの代わりに大好きのキス。
お前をナマステにしてやろうか、と言うとやめてね、と諭される。
君の笑った顔は本当に可愛いなあと思って満たされて、おでこや頬や髪にキスをしていたら唇を奪われた。
馬鹿みたいにぐるぐるしていた無駄な時間の分と、会えない明日の分の匂いを嗅ぎに来たのに結局また簡単なセックスをしてしまった。
山の神様に謝らなくちゃね、と言って笑う。
覆いかぶさって堪能して、背中に回された腕に悦って唆されてしまうのだ。
私の中に入って欲しいと思う時に、入りたがる君がいることの素晴らしさ。
神様のビオトープの中の世界で、触れ合うことを許されている瞬間だけはひとつなのだ。
車の窓が熱気で曇って、冷たい空気の山の中で汗だくになってするセックスは指先が震えて、とても気持ちが良かった。


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