Cafune.
愛のある言葉と続かない筈の連絡が随分と続くこと。
判り易く未読になること。
あのひとの髪はいつも短くて、指を滑らせるなんてことはなかった。
愛していると何度伝えても分かってくれなくて、それでも時々してくれるキスや繋ぐ手や当たり前みたいにくれる飲みかけのお茶、煙草を吸っていかないの?と引きとめる声。
あのひとが好きで好きでどうしようもなくて、間違いにも幻想にもならない場合は一体どうしたらいいんだろう。
あと何度、と思う。
あと何度、あのひとじゃない男のひとと寝たら。
くだらないことだと知っているし、何の意味もないのだ。
死ぬまでずっと好きだよ、と言ったことを、私は覚えているのだから。
ーーーーー
駄々を捏ねて欲しがるものは滅多にないけれど、私の望むもののために動こうとしてくれる男の子はかみさまみたいに思えて概ね機嫌が良かった。
生活のなかにはいつも誰かがいて、私は全くひとりではない。
よく分からないまま時間が流れて、誰かの話を曖昧に聞きながら過ごしている。
煙草を吸って、本を読んで、水を飲んで、お風呂に入って。
一体いつまで?
ーーーーー
夜の工場の中は寂しくて心許なくて、ひとりで歌うきつねがりの歌は世につれ世は歌につれ、とか。とか。
君がいないこの場所や帰り道はつまんないよ、と、思っても伝うことはないのだ。
抱き締めてくれる腕だけを欲しがっている。
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