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汪海妹

ワンハイメイ

2019年の夏頃より小説を書いています。

一番最初は主人公たちが高校生から大学生になる頃を扱っていて、その次と次の次はそのまま彼らが親になって大人になってゆく世界を書きました。その後、そのまま作品の中に出てきた脇役を今度は主役にし、以前の主役達を脇役にするという形で、どんどん作品数も増えました。

自分の作品の中で一番読まれている作品は、木漏れ日①というもので、これはリーマンを卒業して起業する…

(,,`∀´)-O こんちは!

先週、既刊お読みくださった方、しおりくださった方、
また、ファン登録くださった方、ありがとうございます。

<(_ _)>

今後の掲載予定です。

12月 きみどり② 第4章 モナリザの微笑 掲載済
   きみどり②第5章 執筆中 1.4万字
1月  未定

あとちょっとで第五章が書き終わるところまできているのですが、難しい場面にきていて、適当に書きたくないなと思いながらちょっと放置している状態でした。モードに入るというかなんというかその気になったらここ数日で書き上がるかなと思ってます。

先週お話ししてたように生まれて初めて日本ではない外国で入院して胆石の手術を受けました。
月曜日に入院して、水曜日の夕方四時から六時半で手術。麻酔から覚め、金曜日のお昼で退院です。
多分日本だったらこんなに早く退院させないのかな?と思いながら、トコトコ帰ってきました。

仕事が忙しすぎて手術を怖がる暇がなかった。術前に手術後にこれするな、こうしろという指導を受けている時に、いや、我、モノホンで手術するんだな、もし。(←意味不明な方言)突然実感が湧き、

「平気だよー!平気ー!」

と嘘ぶってたのが、やべ、こええ。からの、会社で普通に出勤している部下からの仕事の連絡に答えつつ、

「明日手術なんだけど出産より痛いかな?」

と意味不明な問いかけを……

「いや、出産よりは痛くないでしょう」
「寝ている間に済みますよ」

等々の励ましをいただき、みんなにも

手術する直前の人間ってこんななんだー

のような臨場感を与えておりました。だって、注射じゃねんだよ?そりゃ大人だから注射はええわ。でも、手術は腹に穴を開けるからな。どうやって開けるんだろう?医療ドラマのアレやこれやを思い出しつつ、当日手術を待つ。

「メス」パシ(メスを渡す音)ぐさ
「メス」パシ ぐさ
「メス」パシ ぐさ……(エンドレス)

からの、中国語でメスってなんていうんだろう?もちろん知りません。

術前指導で看護士が術後にやるべきこととやってはならないことを話す。中国の看護師さんはそんな優しくはありません。

「術後6時間は寝ろ。起きるな、安静。起きたらパクッと開くぞ」
「……」
「でも、ただ寝るな。両足を三角に持ち上げ足首を回せ。1時間に一回だ」

課題を与えられた。からの、これが6時間後だったかどうかは忘れたが、

「それから寝たきりになるな背中をおこせ!1時間に一回だ」
「……」
「それがいけたら右に左に体を起こせ!寝たきりになるな!」
「……」
「いいか?6時間経ったら理論上は上半身起こせるんだ。それを目指せ!」

チーン
みんな、わかった。目指そう、オー!とはならない。ただのビクビクした病人だぜ。
そこで看護士のお姉さん、不敵な笑みを浮かべた。

「しかし、普通はほとんどの人が6時間で上半身は起こせない」

そりゃそうだろう。やれやれと思う。ビクビクした患者たち。

「だが、寝たきりになるな!さっさと起きて自分の足でトイレに行き、顔を洗って歯を磨けえ!」

磨けえ、磨けえ、磨けえ、磨けえ……(こだま効果)

私以外は皆普通の中国人の老若男女。しかしですな。さすが中国、大都会深圳。なんと私の所属した肝胆科だけで一日で20人くらいのオペをするんだとさ。ゾロゾロと立たされ、病気なっちゃったよ同情してくれという気持ちでいた時に、まさかのミッションの受領。

ものすげーショックでした。
しかし、その時からなぜか、モードが明日のジョー、みたくなる。ミュージックオンですよ。

「術後の翌朝には、自分の足で立ってトイレに行ってみせるぜ!そして、あの鬼のような看護師さんからいいね!をもらうぜ!」

看護師さんだって別にとびきりの美人でもなかった。仕事ができそうな人を筆頭におっかねかったわぁ。それに大体自分は女ですのですけべ心からではないが、しかし、褒められたい一心でございました。

麻酔から覚める。

よ、やっぱりこれは子宮筋腫の時より痛かないな。
麻酔が切れたとしても、このくらいなら楽勝じゃね?

からの、ゆっくり弱く力を入れて少しずつ力を強めて、こっから痛いなと。
どことどことどこがどんなふうに痛いなと調査。
慣れてきたら、痛くないところを動かしたり、痛くない動かし方を試すんですよ。
とにかくスローに動くのがコツですね。

で、6時間後、上半身は無理でしたが、寝返り的なものは腕でベッドの枠を引きながらできるように。そして翌朝、本当に起き上がってトイレ行ったわ。

びびったのは旦那です。

「ええっ!」

隣のおばあちゃんも私と同じ日にほぼ同じ手術をしてたんですね。おばあちゃんは午前中。私は夕方だった。

「ええっ!なんで?」
「ゆっくり動いたら、痛くても動けますよ。別にそのくらいで傷、開かないし」(←ちょっとドヤ顔)

ガタガタガタと器具を鳴らしながら、看護師さんたちがドヤドヤ入ってくる。

「なんだ、お前、立ってるではないか」
「ええ、まぁ……」(←病院服でドヤ顔)
「そうか、順調だな。オナラは出たか?」
「はい?」

一応向こうもレディで、こちらもとうが立っているがレディだ。しかし、病院に一切のプライバシーはない。内臓まで覗かれる関係だからな。

「それはまだ……」
「次は、オナラだ!いいか、歩け!」

チーン

「オナラは寝てては出ない。歩け!」

新しいミッションを与え、体温計を渡し、白衣の天使たちは出ていった。

「点滴を持て。歩くぞ」
「ええっ」

またまた驚く付き添いの旦那。中国はね、看護師さんは日本ほどいろいろなことをやってくれないので、入院には家族が付き添うのが一般的なんです。

「痛くないの?」
「腹に穴開けたんだ。痛くないわけないだろう」
「寝てたほうがいいんじゃ……」

オロオロしている旦那を見る。この人、腹切ったことないし、子供も産んだことないしなぁ。

「大丈夫だ。心配するな。持て、点滴を」
「ええっ」
「ちょっとぐるっとするだけだ。心配するな」

そして、点滴を下げて歩くあの移動式スタンドを持たずに旦那に点滴を持たせて歩いていて看護師に怒られた。点滴って高さ間違えるとちゃんと液が下りないのね。スタンドをもらって二人院内をそぞろ歩く。

「どうして歩けるの?」
「あのな、起き上がる時や体を曲げる時は痛いが歩くときはゆっくり歩けばまっすぐで傷に負荷がかからないから痛くないぞ」
「それにしたって……」

いつかこの人も腹を切ることがあるだろう。もうちょっと教えといてやるか。

「開かない程度に体は動かしたほうがいいんだよ。絶対安静って言われたら別だけどさ」
「ええっ」

うちの旦那は腹を切られたらどんなふうになるのだろうな。そんなことを想像しながら、やたらと院内をフラフラする。変な日本人だったぜ。

入院の思い出でした。
本日から三日自宅で療養。来週は火曜から出勤します。
全ての移動に時間がかかりそうですが、座っての仕事に問題はなさそうかな?
でも、食事が大変ですねぇ。油っぽいものは完璧アウトです。

それでは楽しい週末を
汪海妹


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