第二次世界大戦
 ドイツ第三帝国はソビエト連邦と交戦状態に至った。

 そして、大戦中最大の激戦となった地獄の東部戦線。スターリングラード───。
 そこで兵士たちは何を見て、何を失ったのか……。

 凍てつく廃墟で兵士たちが日々を生き残るために戦う。
 犬すら逃げ出す戦火の町で兵士だけがただた…

物語全体のあらすじ



「エリナ姉ちゃん……?」

 瓦礫の街。独ソ最大の攻防戦の舞台となったスターリングラードで二人は再開した。

「ハンス────ちゃん?」


 第二次大戦の最中。スターリングラード攻防戦は終盤を迎えつつあった。

 若きドイツ兵ハンス・レーゲンスはソ連軍に完全包囲されたスターリングラードで明日をしれぬ戦いに明け暮れていた。

 乏しい弾薬、日ごと具の少なくなるスープにオガクズだらけのパン。そして、消えていく戦友たち。

 空軍の約束した空中補給はどこへやら、ホト上級大将の援軍は未だ来ず……。

 彼らドイツ第6軍、スターリングラード攻略部隊の命運は尽きようとしていた。

 ハンスもまた……生きる希望を失いかけていたそんなある日のこと──。

 現地軍の士気高揚と国内の戦意高揚のため、ドイツ本国から一気の輸送機が舞い降りた────そこが地獄の戦場とも知らずに。

 度重なるソ連軍の砲撃のなか、輸送機のタラップを降りてきたのは宣伝部所属の若き才女、エリナ・エーベルトだった。

 ハンス・レーゲンスとエリナ・エーベルト。二人が瓦礫の街で出会った事は何を意味するのか……。