物語のあらすじ
萩乃高校二年C組の生徒全員が姿を消す神隠し事件が発生する。これは生徒全員が異世界に召喚されたことによるものだった。
異世界で勇者として召喚されたと説明を受けるのは峰藤、東、岩崎、中野、後藤の五人だった。五人は各々が授かった魔法を披露することとなる。
峰藤は『ゲームメイク』という特殊な魔法を授かっていた。『ゲームメイク』は元の世界に戻ることができ、そこから異世界の人間を監視、また憑依できるというものだった。
そして、峰藤が元の世界に戻るとそこでは警察が現場検証を行っており、生徒全員が行方不明となっている事実を知ることとなる。異世界の人間から伝えられた話との矛盾に困惑していると、峰藤は神隠し事件の重要参考人として連行されてしまう。
下手なことを話して逮捕されることを恐れた峰藤は、事情聴取では黙秘を貫いた。すきを見て『ゲームメイク』を解除した峰藤は異世界へと戻るはずだった。しかし、峰藤が転移した先は何もない漆黒の空間だった。
そこに現れた魔女は峰藤が召喚されたルーヴェンス王国に真実を教えてくれた。クラス全員が召喚され、素質のないものは殺され、勇者の人質として価値のある者だけが地下牢に捕らえられていた。
その人質の中には峰藤の親友である石川がいた。峰藤は一緒に捕らえられていた生徒に憑依して石川と約束した。必ず助け出すこと、そして石川の彼女である東を守ることを。
峰藤が異世界に戻ると東が待っていた。彼女は『フィンガーバレット』という魔法を授かっており、次元大介のモノマネをして喜んでいた。東は自分だけルパン三世と関係がないことを寂しく思っていた。峰藤康太は峰不二子、石川俊明は石川、三人はともに行動することが多く、石川が大のルパン好きというのが原因だった。そんな彼女を見て峰藤は石川との約束を必ず守ると決意する。
下手な行動を取らない限りは利用価値のある自分たちは安全だと考えた峰藤は、一人で動いて突破口を探し始める。元の世界に帰れることもルーヴェンス王国の裏の顔も他の者には伝えなかった。
峰藤が再び元の世界に戻ると指名手配されていた。ネット上で顔写真や名前が晒されてしまっていた。二年C組には警察官はおらず、人目につかないように裏門から抜けだそうする峰藤に声をかける者がいた。
石川の幼なじみでルパンマニアの千川三世だった。三世は峰藤の名前に惹かれており、以前から猛烈なアピールを繰り返していた。婚約してくれるなら匿ってあげるとい交換条件を提示される峰藤だったが、なんとか恋人で妥協してもらい千川家で匿われることとなる。
そして、千川家を拠点に藤峰はルーヴェン王国攻略を本格始動させるのだった。