高校3年生の小野ちとせは、行きつけの喫茶店からの帰り道、運悪く“ブルーモーメント”の事件現場に遭遇してしまう。
しかしこれをきっかけにちとせが異能力者であることが発覚し、“特殊能力対策局”に所属することになる。
特殊能力対策局とは、特別な力、“異能力”を持つ者が属する組織で、異能力に関する事件を担当している政府組織である。
また、現在一世を風靡しているアイドルやモデルなどが多数所属していると有名な‘“天羽プロダクション”。
この天羽プロダクションに所属している芸能人が実は対策局関係者だという事実をちとせは知ってしまって……?
「ほらお嬢様。これでも食べて機嫌直してくださいよ」
「悪いけど、この子は君にはあげられないな」
「俺は、俺たちは、何があってもお前の味方だ。それだけは、忘れるなよ」
「僕は歓迎ですよ?あなたみたいな可愛らしい人にナンパされるなんて」
「ふっ、おまえ、おもしれーな」
「僕に迷惑かけるような真似だけはしないでよね」
「あいつらは、信用しない方がいい」
「度胸だけは、認めてもいいかもね」
「見つかるはずです。自分にとっての守りたいものが」
“ブルーモーメント”
これは、最近都内で起きている謎の怪奇事件の通称である。
事件現場には青いバラの花弁が残され、犯行が一瞬で遂行されることからこの事件は「ブルーモーメント」と名付けられた。
若い女性ばかりが狙われた事件で、女性は全裸にされ肢体をバラバラにされ殺害されているらしい。
単独犯か複数犯かははっきりしていないが複数犯の可能性が高いそうだ。