女の子だけが【ある言葉】を忘れた世界。その二文字は決して彼女たちの耳には届かないし、意味も読み取れない。確実に伝えられるのは、「愛してる」の言葉だけ。けれど、彼女はたったひとり、その言葉を愛していた。眠れない夜には決まって彼に電話をかける。そしてせがむのだ。愛より深くはなくて、友情ではもの足りない…