佐藤遥は西脇養護施設で育った。
話すことすらできない遥に全てを教えたのは、施設にいた同い年の小石川陽太だった。遥はやがて親戚に引き取られ、自身の陽太への思いは恋愛感情だと気付く。
四年後、保育士を目指す陽太は施設職員として働き始め、遥は進学校の高校生になった。
次第に遥の思いは陽太にも伝わり、二人の仲に変化が現れると、家庭の事情で引っ越すことになった遥は陽太にキスしてしまう。
一部始終を見ていた遥の元彼女、加奈子はその様子をSNSで拡散し、自身と再び交際しなければ陽太のことも拡散すると遥を脅した。
遥は再び加奈子と交際を始め、陽太は遥との関係を断ち切る決意をした。さらに施設が移転になり、二人は完全に離れて生活し始めた。
半年後。元施設職員、太田の墓参りへ訪れた二人は偶然再会する。
そこに加奈子が現れ、二人の仲を批判。二人は太田の生前の言葉に勇気付けられ、互いの思いを告白。加奈子は、二人の愛の形は違えどお互いを思い合う気持ちに圧倒され、二人から離れることを宣言した。
かつては陽太のためを思い、離れるつもりだった遥だが、今後は陽太を守るため、側にい続けることを誓うのだった。