真夏の夜の嫁ー愛しのあの人を迎えに行くー 【完】

作者あみ

大学生の五島祐樹は、自分探しのため北海道に旅行に来ていた。
自転車で北海道を一周するつもりが、脹脛の肉離れを起こしてしまう。
北海道一周は断念することになったが気のいい初老の男に拾われて怪我が回復するまで世話になることになった。

段々と村人と馴染んでいく中、夕暮れ時に神社にいるある人のことが気に…

「彼は生きているの」



悲しそうにそう呟いていたその人は、着物が良く似合う美しい人でした。



俺がその言葉を思い出したのは、10年もの月日がたった頃。



思い出した約束を果たしにいつかの村へ――――