心の傷をオーダーケーキにする姫リゼットのカフェLizetteの客が主人公。
オーダーケーキを廃棄すれば辛い出来事を記憶から消し無かった事にできるが、食べれば記憶は残り心の傷は死ぬまで消ない。
話数ごとに客が変わり、彼らが心の傷と向き合う姿を描きます。終盤はリゼットの成長を描きます。
今日の客は向日葵という大学生。
片想い相手の棗累が、葵と会っていた直後に失踪する。
心に傷を負った葵はオーダーケーキを作って貰うが食べる選択をする。心の傷と共に累が戻るのを待つと誓う。
それからもリゼットはオーダーケーキを作り続けた。
だがケーキを食べて立ち直る客を見るたびに、廃棄は間違っているのではないかと思い始める。
そんなある日、三十五歳になり結婚して幸せに暮らす葵と再会する。葵はリゼットが背を押してくれたから立ち直れたのだと言う。
リゼットは辛い出来事を無かったことにするのではなく、想い出として乗り越える手伝いをする決意する。
そのために必要なのはオーダーケーキではなく、美味しいケーキでもてなし話をすることだと気付く。
リゼットはいつでも誰でも立ち寄れるLizetteを開店する。
この作品は「Lizette~オーダーケーキは食べないで~」をコミック原作化したものです。