月は暗い夜に一人輝いている。
雨に打たれた花たちの花弁にのせられた露は月の光を受け、まさに自然の宝石の輝きを放つ。
ある花たちは寄り添い、生まれたばかりの花はまだ知らない世界に胸をときめかせていた。
真夜中の静まり返った時
他の花が寝ている中、月の光を遮る陰でひっそり咲く一輪の薔薇がいた。
その姿は簡単に傷ついてしまいそうに脆く誰をも魅了する程美しい。
だが、高大に光る月とは違い妖しげに光る真っ赤な薔薇には常に鋭い棘を隠し持っている。
我が身に傷を付けようものならその者に報いを受けさせよう。
当に美しい薔薇には棘がある、と表現するおえないだろう。
上に立つ者としての威圧を放ち、妖しげな美しいさを持つ。例えるなら"夜の女帝"......
柔そうだと思って手を出す事はお勧めしない
。
無闇に触れてしまったら"あなたも"その美しさに呑まれてしまう事になるから。
これはお願いなんかではではない。
_______忠告だ______