私の毎日は100円ショップで買ったちっちゃい目覚まし時計のジリリリ…という在り来たりの音から始まる。
毎日親が買っといてくれて切らすことのないインスタントコーヒーに軽く砂糖を2杯入れるとはぁ〜と溜息が出た。
今日ちよっと腰と頭が痛いから仕事どうしよーかな?と
ネガ思考が私の頑張りたいという昨日までの気持ちを
じゃまする。
今日は火曜日だから後3日行ったらお休みだ。
今日も一日頑張ろう‼︎ 少し重い足取りで玄関の扉を開け
外に出た。
外の空気は少し肌寒いがもう少しで春が訪れようとしているのか春1番の風が強く吹いている。しかし太陽の陽射しは暖かく心地良い。
普通に仕事場につくと作業服に着替え作業場につく。
私は皆におはようございます。と挨拶をする。
社長の今日の仕事の作業手順の話が一通り終わると私
風川塔子(かぜかわとうこ)は
「今日は私は何をやればいいですか?」
と、社員で1番勤続が長い小柄だがちょっとイケメン
沖縄男児の薬師寺亮(やくしじりよう)に聞く。
薬師寺亮は決まってバチが悪そうに間が空いてから
「じゃあ、掃除お願いします。」
と申し訳なさそうに言う。
念のため説明しておくがこの会社は清掃業社では
なく、中小企業だがきちんとした造形業社で造形
大学出の方が多い優秀な人材が揃った職場だ。
この職場について 一年が経過しようとしている塔子だが
何故か最初から仲間外れにされたり、掃除ばかりさせらたり、こんな感じではこの職場は無理だとキツイことを
言われたり、まるで最初から門前祓いのような目に会っていたが、こういう職場もあるんだな、とあきらめていた。
苦しくて、もう辞めたい‼︎と追い込まれていた矢先にもう
1人の自分が言う。『ここで辞めたら相手の思うツボだよ…私、負けたくない』私は社長から辞めて下さい。と正式に言われるまではズーズーしく居座ってやろう。毎回掃除だって気が楽でいいってポジティブ思考でいけば、
『いいことあるから。』と自分に言い聞かせた。
そんな騙し騙し続けていた苦しい毎日だったが、ある時ひよんなことから人生が好転する。そのひょんなこととは…⁈