毒蛇は、急がない

作者辻咲アーサ

新連載、始まります‼︎
事件物だけではなく、甘酸っぱい恋愛の香り
もする、切ない恋の物語ありの迫力満点の
ストーリー。是非、愛読宜しくお願いします!

主人公…佐々木真理 

32歳 

警視庁公安部秘密特別部隊「鷹」所属

警部


反原発ゲリラ…青木一 

32歳 

赤い部隊のゲリラ 一匹オオカミ


この二人は、中学時代、


同じ学校にいた。


冬の日本海は、厳しい。


暗く、波も荒々しく、


人々をその冷気が襲いかかる。


そんな11月24日に、事件は起こる。 


「北部原子力発電所」の


警備担当者・高橋が、自宅で


「死体」で発見された。


単身赴任の彼が、


出勤してないことを不審に思い、


発電所の総務課の職員が、


自宅を訪ね発見したのだ。


その後の動きは、


通常の事件とは明らかに、違っていた。


最初は、


地元の所轄の地方警察署、


県警の捜査一課の合同捜査本部が


立ち上がった。


だが全くその捜査は、進まなかった。


しかし、


その裏で嫌な「噂」が囁かれていた。


それは、


「高橋」の金庫室、デスク、自宅から、


あるものが見当たらないとの噂だ。


それは厳重に管理された金庫室に、


なければならないものだ。


どうしても


「北部原子力発電所警備マニュアル」


が、見当たらないのだ。


発電所の警備が裸にされたに等しい。


それと、入室カード1枚。


そのカードは、


「権限範囲」が無制限なもので、


どこへも入っていけるものだ。


もしゲリラがそれを入手したとしたら、


想像するだけで、


恐ろしく壊滅的なことになるだろう。


今から、


すべてのカードの再発行をするとしたら、


相当時間がかかり、


政府の信用問題にまで


影響すると考えられる。


そして捜査は、


県警捜査一課から、


警視庁公安部に移された。


その時、


一人の「人物調査票」も


公安部に渡された。


「あおきはじめ」だ。


現在、「赤い部隊の隊員」であり、


この町に住んでいる。


被害者宅からは、車で25分。


互いに面識があるのかも不明。


ただ、2年前に東京から、


この町に移ってきてからは、


全く公式の記録はない。


定職を持たず、


寂れた民家に住みながら、


なにをしていたのだろう。


いや、なにを待っていたのだろうーーー。da9de4eba605