「風見原さん、今月いっぱいで辞めて貰えます
か?」
来たーーー、死刑宣告。
私は、いつもそうなんだ。
一カ月の壁は、容赦なく私に立ち塞がる。
重く厚い壁は、私を前には進めてくれなかった。
今回も駄目か…。
目の前が真っ暗になり、リアルな現実が
私の心を押し潰す。
痛くて、苦しくて目を開けているのが辛い。
もうこんなこと、今日で終わりにしたい。
死にたい…。
生きていたって苦しいことばかりだ。
何処の会社も私なんか、こんな駄目な私なんか、
長く受け入れてくれない。
もう嫌だ!
うんざりだ。
働かなくても生きていける所へいきたい。
そんな所あるはずないーーー。
主人公、風見原 愛理は、
途方に暮れていた。