私は、あの夜、仇を打つはずだった。
あの、冷たい雨が降りしきる夜に。
しかし、私の計画は、思いがけない形で崩れた・・・・・・
私の周りを憎しみが包みこみ、私は周りが見えていなかった。憎しみが私の生きる理由であり、他に自分の生きる理由など無かった。
彼女は、そんな私を救う為に、私の前に舞い降りてきたのだろうか・・・・・・
そんな儚い幻想を抱き、私は、戸惑いながらも元の生活に戻ろうとしていた。
”あの夜、仇は死んだ”
そう、信じていた。
あの日、とある人物からあの一言を聞くまでは・・・・・・
大切な物を見失い、さまよえる私に、彼女は大切な物を私に取り戻してくれた。
私は、再び、戦う道に進む。今度は、大切な人と大切な物を守る為に。
例え、その道が・・・・・・
長く、険しい物だとしても・・・・・・。