作品コメント
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- 桜葉マミ
久しぶりに奈緒さんの作品を読みました。
出会った頃の美雨さんと敦弥のことを忘れているかと自分の中で思い出しながらではありましたが、きっととても印象深い作品だったんだと思いますが、すぐに内容に引き込まれてまるで実際に目の前で起きてるドラマを見ているようで、結末も納得できるものでした。 - えいる
表現が素敵
この作品の第一印象はレビュー題名にもある通り表紙、プロローグも含め〝表現が素敵〟でした。
読んでいく中で読者をその世界に引きずり込む文才。
場面を脳内で映像化できるリアリティ。
女性は女性らしい、男性は男性らしい言葉遣いや立ち振る舞いなど、全て含め表現が物凄く素敵でした。
ページ数では300ページに満たないと、どちらかというと少ないほうなのに内容は凄くボリュームがあって、切なさと程よい甘さがあり、思わず何度も読み返しました。
まさに〝大人の恋愛〟といいますか、
〝ロマンチック〟という言葉がピッタリ合う小説です。 - ろな
本格派
この方の作品は、初めて拝読させていただきました。
改行も少なく、言い回しも文学的な印象で(特に、主人公の女性らしい口調が素敵でした)携帯小説よりも本が好きという方も好んで読めそうに思えます。
恋愛中心のお話ですが、主人公とお相手のお話だけにとどまらず、三科、菜摘、兄さん(夏目)とのお話も違和感なく組み込まれており、主人公とお相手とのこと以外は、詳しくは書かず、全ては語らず(特に、心情面)だったのに、それがかえって、読者に色々なことを想像させてくれます。
“何を書き、何を書かないか”、絶妙なバランス感覚だと思います。
何より、この内容をこのページ数に収めてしまったことがすごいです。さらりと読めるのに、薄くない、という感じでしょうか。
ただ、残念なのは、漢字変換と、接続語の使い方が怪しいことと、“章の変わり目は、視点の変わり目”だとわかりづらかったことです。
伸びしろもたくさんあると思いますが、これから、どう化けてくださるのか、楽しみな作家さんだと思います。 - mimiko
ロマンチスト
こちらの作品を読むと、女性より男性の方がロマンチストだなぁとしみじみ感じます。
でも、そのロマンを貫くには、並々ならぬ努力と実力と、それから運が必要なことも。
本作の主人公、青年実業家の階堂さんはまさにそれを体現してくれたような男性です。
男としては超一級品。
だけど、キャンディとお花畑に生きている女性には、こんな男性の相手は無理です。
ヒロイン美雨さんは、その名の通りしなやかで潤いをもたらしてくれる女性です。
でも強い。
干ばつ地域に降る雨のように、彼女は柔らかくてか細げなのに、その存在が絶対なのです。
上記のようなすばらしく魅力的な登場人物が織りなすラブストーリー。
その雨は甘いだけでなく、冷たく凍えることもあります。
でも生きるのに絶対に必要なふたり。
そんな絆を確かに感じさせるストーリーは切なく綺麗です。
しっとりとした秋雨の中に、情景を見ながら読んでもらいたいお話しです。 - 桜葉マミ
映像で見ているようで
初めは大学生とその兄の友人の歳の離れた単なる雨の日に始まった恋愛話と思いながら、読み進めておりましたら…。
大学生の女性と兄とその友人だけでなく、他の登場人物のそれぞれの抱える想いや背景の中で絡み合う糸が複雑に交差し、読み手の私も二人の幸せを願わずにいられなくなりました。まだまだ、続きを知りたいと思わせてくれる作品で、ドラマを実際に見ているようでした。 - たっちょんぱ
拍手
とっても思い入れの強い作品のようで
個人的には、作者様の作品のなかでも
最高傑作じゃないかと思います!
個人的な好みにもなるんですが
透明感の中に
適度に昼ドラっぽいノワール感が絶妙でした
三科がめっちゃ厭な奴だと思いきや…
…おっと、それは本作を是非読んで感じてみて下さい
毎度、御馳走様でした。 - りょう
大人のしっとりとしたお話です。
ほぼ完結状態とのことで…
この作品に最初にレビューを書くことができることを光栄に思います。
軽い気持ちで読み始めましたが最初の数ページで引き込まれてしまい、久々の一気読みでした。
読み始めから一貫してしっとりと穏やかな言の葉の流れが心地よく、
すっと心に浸み込んできて瞼を閉じると情景が浮かびました。
でもその内に秘められたそれぞれの登場人物の激情が、うねる波のように読む者の心を度々揺さぶり続けます。
誰しも何かしら不安や憂いを抱えて生きている…
全ての行動には、意味があり、理由があり、
どんな理不尽な出来事にも、
それぞれの理があるのだなあと思いました。
このままバッドエンドなのかと心配しましたが…
最後まで読み終えてほっとしています。
梅雨の時期だけでなく、雨の日に、色々な表情を見せる雨の音をBGMに何度も読み返したくなる秀作でした。
この作品に出逢えてよかった…
何度も更新が止まった作品と聞いていましたが、
最後まで書いて下さり、本当にありがとうございました。