どうせ叶わない想いなら
その熱ごと
雨に洗い流して欲しかった
2014,10,24 完結
2015年参加小説企画「運命の出逢い」にてピックアップして頂きました。
- 最終更新日
- 2020/03/23
- 作品公開日
- 2010/11/26
- ページ数
- 完結 290ページ
- 文字数
- 97,135文字
- セルフレイティング
- 性描写
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作品コメント
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- えいる
表現が素敵 この作品の第一印象はレビュー題名にもある通り表紙、プロローグも含め〝表現が素敵〟でした。 読んでいく中で読者をその世界に引きずり込む文才。 場面を脳内で映像化できるリアリティ。 女性は女性らしい、男性は男性らしい言葉遣いや立ち振る舞いなど、全て含め表現が物凄く素敵でした。 ページ数では300ページに満たないと、どちらかというと少ないほうなのに内容は凄くボリュームがあって、切なさと程よい甘さがあり、思わず何度も読み返しました。 まさに〝大人の恋愛〟といいますか、 〝ロマンチック〟という言葉がピッタリ合う小説です。
- ろな
本格派 この方の作品は、初めて拝読させていただきました。 改行も少なく、言い回しも文学的な印象で(特に、主人公の女性らしい口調が素敵でした)携帯小説よりも本が好きという方も好んで読めそうに思えます。 恋愛中心のお話ですが、主人公とお相手のお話だけにとどまらず、三科、菜摘、兄さん(夏目)とのお話も違和感なく組み込まれており、主人公とお相手とのこと以外は、詳しくは書かず、全ては語らず(特に、心情面)だったのに、それがかえって、読者に色々なことを想像させてくれます。 “何を書き、何を書かないか”、絶妙なバランス感覚だと思います。 何より、この内容をこのページ数に収めてしまったことがすごいです。さらりと読めるのに、薄くない、という感じでしょうか。 ただ、残念なのは、漢字変換と、接続語の使い方が怪しいことと、“章の変わり目は、視点の変わり目”だとわかりづらかったことです。 伸びしろもたくさんあると思いますが、これから、どう化けてくださるのか、楽しみな作家さんだと思います。
- mimiko
ロマンチスト こちらの作品を読むと、女性より男性の方がロマンチストだなぁとしみじみ感じます。 でも、そのロマンを貫くには、並々ならぬ努力と実力と、それから運が必要なことも。 本作の主人公、青年実業家の階堂さんはまさにそれを体現してくれたような男性です。 男としては超一級品。 だけど、キャンディとお花畑に生きている女性には、こんな男性の相手は無理です。 ヒロイン美雨さんは、その名の通りしなやかで潤いをもたらしてくれる女性です。 でも強い。 干ばつ地域に降る雨のように、彼女は柔らかくてか細げなのに、その存在が絶対なのです。 上記のようなすばらしく魅力的な登場人物が織りなすラブストーリー。 その雨は甘いだけでなく、冷たく凍えることもあります。 でも生きるのに絶対に必要なふたり。 そんな絆を確かに感じさせるストーリーは切なく綺麗です。 しっとりとした秋雨の中に、情景を見ながら読んでもらいたいお話しです。