芙佳

軽妙なのに深い!歴史物(しかも世界史って新鮮!)
歴史物がチョー苦手な私ですが、登場人物たちの台詞の面白さに助けられ、

読破という偉業を達成。←大袈裟かつ失礼。

読んで良かった、が率直な感想。
手紙と台詞で状況を読ませるという、形式的にも面白いと思ったし、

軽妙に展開していく簡潔な文章ながら、描かれているテーマの深さに考えさせられるものがありました。

宗教戦争は本当に根深い。大昔のシチリア王や王妃が刻んだ『最初の一歩』から、現代はどれだけ進めたんだろうかと思うとちょっと複雑。

名言ありすぎの本作より以下、お気に入りを抜粋。

『そんなわけで、夜は頑張りたまえ。若いんだろ?期待しているぞ』

エピローグの日本人観光客のブログも好きです。ぐわわっと現代視点に引き戻される面白さ。