唱える題目の功徳、其の差別有るべきなり と、経の心に背いて唱える題目ならば差別があることを明確に示されている。
松野殿御返事
(別名『十四誹謗抄』 『末代禁抄』)
本抄は建治二年十二月、御年五十五歳のとき身延において著わされ、松野六郎左衛門に賜った御書である。 松野六郎左衛門という方は、静岡県富士宮市の西隣りに位置する松野の領主で上野殿の母上の父親、即ち上野殿の母方の祖父に当たる人。 この南条家(上野殿一家)との縁により、恐らく日興上人の教化を受けて入信されたものと思われる。