あの頃みたいに戻れたら、
なんてどれくらい思ったんだろうか。
それでも。
僕等の恋は、
終わることが決まっていた。
- 最終更新日
- 2011/07/21
- 作品公開日
- 2011/05/16
- ページ数
- 完結 53ページ
- 文字数
- 20,684文字
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作品コメント
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- アトム
繋がる運命。 昔話のような始まりに胸をときめかせつつ、じんわりと物語に入り込みました。 そうして最初、当たり前のように十夜の日常にいる幼なじみの夏菜とのほのぼのとした恋愛小説かなぁと読み進めていましたが…… 本当に驚かされました。 物語として、いい意味での裏切り。 ですがそうであって欲しくない!とも願っていました…。 徐々に明かされていく十夜たちの悲しみに、夏菜という存在がどんどん浮き彫りになっていく。 とても胸が痛みます。私も鼻の奥がツンとなりました。 私はスピリチュアルな世界を信じています。 また二人が『約束』を果たすために出逢えたんだと、未来を信じられる暖かなラストは涙を誘います。 ですが、悲しい涙ではなく、幸せな涙です。 現世で後悔しないためにも、一つでも大切な気持ちを伝えたいなと思わせてくれました。 短編なのにまるで長編を読んだような内容の心に残るとても濃い作品です。 素敵な作品をありがとうございました*
- 涼音
泣ける 冒頭から作品の世界観にぐいぐいと引き込まれました。 一体、十夜くんは何を抱えているんだろう?と読み進めていくと、明かされた真実に衝撃を受けました。 「前世」や「来世」など、詳しいことはわかりませんが、本当にそれが存在したらすごく素敵ですよね。 冒頭に登場した2人、そして十夜くんと夏菜ちゃんの「約束」がラストに登場した子供たちに受け継がれるといいなと思いました。 とても切なくて泣ける作品でしたが、ラストは希望に満ちているように感じました。 今度こそ、「恋人」として夏祭りに一緒に行けることを願っています。
- 春日 ココ。
終わる事が、決まっていた。 なんて、表現したら良いのでしょう。 色々な気持ちが溢れます。 前世で来世は必ず結ばれ様と誓いを果たし別々の 人生を歩んだ2人。 当然、読み始めた時は2人は結ばれると思ってま した。 けれど途中途中で出てくる不自然な描写。 読み流してしまいそうだけど、あれ?なんで?? この子ここに居るんだっけ? という思いに悲しい現実をジワジワと予感させら れました。 途中からは涙無しでは読めません。 お祭りの華やかな描写と哀しくて苦しい心理描 写。 ご褒美のキスの感触・・・ 最後は来世に託し、決して希望の見えない終わり ではありません。 それでも、この2人は来世の約束はあっても結ば れる確証は無い。 永遠に続く輪廻転生の中で、いつか結ばれて欲し い・・・ そう願わずにはいられません。 本当に切ないお話でした。 こんなお話に巡り合えた事が嬉しいです。 ありがとうございます。