作品コメント
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- 幸彦
当たり前
当たり前のものなど何もないのが当たり前。
そんな言葉を思い起こさせる。
当たり前を失った男が、それは当たり前ではなかったことに気付く物語。
物語というよりは、寧ろ詩に近いだろうか。
今日から僕も月を見て、自分が満ちているか欠けているか、思いを馳せてみよう。
…あ、曇ってる。 - 了一
設定が良い
三本のマッチから巻きおこる過去の記憶。そしてそこから主人公の内面や変化を鮮やかに表現している作品だと思います。
ですがやはり他作品を読んでいるせいかあまりにまとまりすぎてラストにもう少し捻りや全体的なキレが欲しかったというのが個人的意見でした。 マッチ売りの少女のような過去にあった話に変化を加えて完全なるオリジナルにしたような設定は大変興味をひくものでした。 - 宝乃香
読む時によって違うかも?
全てを失ったと感じて絶望してから、少し時間が経って落ち着いたら読んでみてほしい作品でした。
幸せは満たされることじゃなく、渇かないことだと思います。
ランプの光は、眩しく暖かく包み込む太陽に比べれば、僅かな温もりだけど……
作者が伝えたい事とは違うのかもしれないけど、私はそう感じました。本当の幸せは自分の中から見つけだすもの。という深いテーマを感じた作品でした。 - namata
文字が光るということ
簡単な話を難しく書く人がいる。
難しいことを難しく書く人がいる。
簡単なものを簡単に書く人がいる。
さて、
この「LAMP」なんですが、難しいことを簡単に書いてる。
言葉も、表現方法も、分量も、
物足りないと感じる人もいるかもしれないが、
この話をこんなに簡単に読みやすく書けるか?って考えたとき、
その、おそろしく研ぎ澄まされた感覚と
なによりも読後に感じる強烈な華月萌え。こういうのこんな簡単に書けてしまうのかー萌えがひどいことになる。
携帯独特の画面が切り替わるタイムラグの効果と携帯の液晶表示に最適化された文字の並びはくやしいほどアートで斬新。
なによりも、
PCから読んだ人は是非携帯から読みなおしてほしい。
そしてビックリしてほしい。
携帯で出来れば暗い所で読んで欲しい。
一文字一文字が愛であふれてピカピカ光ってる。
ふーん。文字が光るってあるんだなあ
そう思いました。 - 秋
小さく震える手にはマッチ
タイトルにピンと来た方は華月さんの作品を見てにやりとするといい。
酒びたりでワガママな男が、不思議な少女に出会い何かを取り戻そうとする話。
新たなマッチに手を伸ばすたびに、一つずつ何かを取り戻していく過程は、優しさに満ちている。
少し斜に構えて見るなら、大事に使えと言われて渡されたマッチを惜しげもなく次々と使ってしまうのは、この男が愚かだからだろうか、それともそれほどの寒さを感じていたのだろうか。
そこまで寒くなるまでほっておいたんだからやっぱり愚かなんだけど。
多分これ、私が書いたら「何だかんだで決意したフリしてまたいつもの生活に戻って自己嫌悪を繰り返すけど結局どうすることもしないまま終わるダメ人間」っていう酷い話にするんだろーなー。
温かい話として終わりにしたことで、華月さんの優しさがよく分かる話になっている。
一人称で書いてある割に男の人物像が余り見えないのは何でだろ、ちゃんと読めてないのかな。 - キシル
あなたは独りですか?
読みやすい文章で、さらりと読ませる。
自分のことを、誰も分かってくれないと思っている人。
孤独を感じている人。
そんな人たちに読んで欲しいと思います。
気付かなかった愛情に気付く事ができるかもしれません。
暖かな光は、身近にあるかもしれません。
寒空のしたで、不思議な風情を漂わせながらも、訴えてくるものが、確かにある作品です。