作品コメント
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- 伊東ミヤコ
クリスマスの過ごし方は、ひとつじゃない
彼との約束が、当日ダメになったり。
もともと、最初から一人でゆっくりクリスマスを過ごす予定だったり。
クリスマスまでバイトに来ていることを、心の中で歎いていたり。
行事なんて関係なく、『シュウキ様』のことしか頭になかったり。
友達とはしゃぎながらも、どこか寂しさを感じていたり。
そんな全く性格、生活の異なった五人の女の子が、まるでパズルがはまるように接点をもっていく。
まずは、その構成力が見事!
次は?次は?と、読む手が止まらない。
必然的に、でも何気なく出会った彼女たちの五人の時間は、サンタクロースからの贈り物?
それぞれの、さらりと前向きになれた気持ちが綴られたラストは必見。
クリスマスが来たらきっと思い出す、奇妙で不思議で優しくて温かい、女の子同士の友情の物語。
オススメです! - 栗栖ひよ子
クリスマスに起こるささやかな奇跡
5人もの登場人物の視点で書かれているのに、とても読みやすく、また、視点が切り替わるタイミングも絶妙なので、ページを進める指が止まりませんでした。
登場人物が多いのに、読者を混乱せず、作品に入り込ませられるのは、キャラクター造形が素晴らしいから!
「雑貨」「レギンス」というあだ名も分かりやすかったし、それぞれのキャラクターが本当に立っています。
これだけの多種多様なキャラクターを書き分けられるなんて、さすが!!と思ってしまいました。
クリスマスに起こった、ささやかな偶然。それはそれぞれの人生をちょっと前向きにしてくれて……、「ささやかな奇跡」と呼ぶに相応しいと思います。
実際に、私たちは毎日たくさんの人と出逢い、すれ違っています。
もしかしたら、こんな素敵な物語も、実際に起こるかもしれない。
たくさんの人に出逢う毎日を、当たり前と思わずに、その出逢いに感謝することが出来れば……。
そんな風に思うことが出来ました。
冒頭の、「クリスマスソングが、明日からは普通の曲に変わるんだろう」という様な描写にかなり引き込まれました。 - しき
イブ=友だち
イブの日、1人で過ごすはずだった5人の女の子たちが、不思議な縁で一緒に過ごすまでを描いたオムニバス形式のお話。
短編で、主人公が5人。誰が誰か混乱してしまうのでは? と思いきや、5人のキャラクターがかぶることなく、どれも個性的で、しかもこういう子いるなーと思えるリアルな描写。
女の子それぞれを自分の中で容易に思い描くことができました。その描写力にまずは脱帽です。
そして、イブ=恋人じゃなくて、イブ=友だちという視点も新鮮でした。
こういう日だからこそ、5人は出会い、お互い通じ合えるものがあったのかもしれません。
友だちっていつもそばにいるひと。一緒にいるひとが友だちってわけじゃない。ってことを改めて認識させられました。いろんな距離感でつながっていていいんだなって。友だちって距離感ではなく、いい影響をお互いに与えられる存在なのかもしれません。
この5人の女の子たちはもう2度と会うことはなかったとしても、それぞれがこの出会いを大切に、何かをお互いに与え、貰ったことは今後の人生に活かされていくと思うし、お互いをずっと友だちと思っていくんじゃないかなと思います。 - ユウ
楽しかった
全員の視点から書かれていて、斬新で良かったです♪
見てて笑える所もあり、それでも何か運命も感じ、本当に面白かったです☆ - テゾロ
素敵
5人の登場人物で、このページ数で、ここまでまとめられるのかと感服しました。
案外1人ぼっちのクリスマスの経験がある人は多いと思います。
でももしこんな素敵な出会いがあるのなら、引きこもらずに一歩外に出てみるのも悪くないかもしれないですね。
読み終わった後にあったかい、まるで元気のもとのようなものをもらえる、そんなお話しです。 - まあにゃ☆
面白かったです♪
この5人と同じ様な事は、実際には中々ないかもしれないけれど、
女の子には女の子の不思議な友情、あると思います♪
読んでいて面白かったです☆