《あらすじ》
森下陽和は幼少の頃、ピアノを弾くことが好きだった。
しかしある日、医師から『楽譜“だけ”が読めない学習障害を持っている』と診断されたことで、陽和はピアノからは離れてしまう。
時が経ち、高校一年の冬。
母が海外出張に行っている間に、陽和は不思議な夢を視た。
そしてその夢のおかげで、陽和は現実でもピアノを弾けるようになっていく。
しかし、それにはある一つの大きな謎が隠されていて……。
《登場人物》
・森下陽和……ナルコレプシーに悩まされるが、発作的な症状は滅多に出ない。
大好きだったピアノから離れざるを得なかった過去を持つ。しかし、ある日見た夢の中で出会った声に導かれ、次第にピアノを弾くことが出来るようになってゆく。
基本的には真面目で、優柔不断なことはあまり好まない性格。
・森下美那子……陽和の母。ピアニストとして全国で公演を行っている。陽和とピアノで語り合う夢も持っていたが、医師の診断を真摯に受け止め、それ以外のことで陽和との思い出を育む。
生来の天才タイプで、話して説明するのは大の苦手。
・山本涼子……森下家に仕える初老の家政婦。仕事以外の日も「好きだから」という理由で毎日欠かさず森下家に出入りしている。ふんわり優しい性格だが、芯のある一面も。
・夢の声……ある日、陽和の見た夢の中に出て来た声。陽和が決別を余儀なくされたピアノへと導く謎の立ち回りを見せるが、そのおかげで陽和はピアノが弾けるようになってゆく。
謎ばかりで自分のことは多く語らない。
・坂井佳乃……陽和の友人。陽和の病状について理解があり、有事の際のサポート約。
明るく頼りになる性格で、常に陽和のことを気にかけている。
・???……物語の鍵を握る、謎の人物。