時は平安時代、領土を治める長として受け継がれている幸陵宮の後継者として生まれた菅原駿河。しかし左大臣の田所道雄の陰謀で後継者の座を田所の甥であり駿河の弟、菅原良景に後を継がせ、外戚権力を増大、その力により駿河は幸陵宮を追い出される。駿河の父、菅原家長が残した検非違使(警察)が配属されている水派宮の長官として向かった先で駿河を狙った刺客により傷を負った駿河の前に医者の娘、九条真夏が現れ二人は出会う。
駿河は幼くして母を亡くし、父も亡くなった事で後ろ盾がなくなり、父の残した水派宮で静かに暮らそうと考えていたが、幸陵宮の正式な後継者という事で相変わらず派閥争いの為命を狙われ続ける中、水派宮の長官としては若過ぎて認めてもらえず気持ちを抑えて過ぎていた事で、幼い頃に患った心因症が発症してしまうが真夏の看病のお陰で落ち着きを取り戻す。その期を境に駿河は真夏に惹かれていく。また真夏も駿河の弱さを目のあたりにして以来、惹かれていく。
ある日、弟の良景の体調が徐々に悪くなっていると知らせを受けた駿河。良景の病状を見る為に幸陵宮に赴いた駿河と真夏。良景から聞いた病状で毒を少しずつ飲まされていた事に気付く。駿河と良景の命を狙っていたのは、二人の父親であり家長の兄である菅原吉長。本来自分が後継者であるにも関わらず、弟の家長を後継者にした事で幼い頃から弟と比べられ生きてきた中で生まれてしまった劣等感に潰され、幸陵宮の長の座を奪おうと、二人の暗殺を進めていた。良景が倒れたと同時に謀反を起こす吉長。仲間に助けられながら駿河は吉長と対決する。