『阿吽(あ・うん)奉行』京都町奉行日記

作者招家猫助

◆登場人物◆
西町奉行・曲淵(まがりぶち)景露(かげみち)(24歳)
大坂で名奉行と言われた父親譲りの人情派、知将的に配下を使い、推理を中心にして事件を解決する。
部下には武闘派の与力・同心が多く対立を生む事も。

東町奉行・松下(まつした)保綱(やすつな)(40歳)
後に火付盗賊改のお頭になる人…

江戸幕府は全国の天領に遠国奉行を置いていた・・・

京都にも『東御役所・西御役所』と言う名称で東・西の奉行が京の町の治安を護っていた。

そう、金剛力士・仁王様のように。

 将軍の御膝元・江戸では、「寺社奉行」「勘定奉行」「南北町奉行」を、三奉行として、それぞれ権限を分割し役職を置いていたが、遠国奉行はこの三職をひとりで兼任していた。


もしTVで、南町奉行『大岡越前』を観ている時、そこに北町奉行の『遠山の金さん』が出て来たら得した気分にならないだろうか・・・

その二人が町中で当然のように挨拶を交わしたり、世間話や仕事の話を始めたら?

「お忍びですか?遠山左衛門尉殿」

「これはこれは、南町の大岡越前守様。今は遊び人の金公に変装中です」

東町奉行・松下保綱(まつしたやすつな) vs 曲淵景露(まがりぶちかげみち)・西町奉行