『道に迷ったときは・・・』

作者招家猫助

事業に失敗し、保険金目当てに、自分の命をお金に変えて家族を救おうと考え、真夜中の山中にやって来た男。
自殺と解っては保険金が下りない、事故を装うため、山菜に猛毒の植物を混ぜて食べようと考えた。
自殺を図ろうとした時、車で連れ込まれレイプされそうになり逃走。
山中に置いてきぼりになった娘がやって来た…

事業に失敗し、保険金目当てに、自分の命をお金に変えて家族を救おうと考え、真夜中の山中にやって来た男。

自殺と解っては保険金が下りない、事故を装うため、山菜に猛毒の植物を混ぜて食べようと考えた。

自殺を図ろうとした時、車で連れ込まれレイプされそうになり逃走。

山中に置いてきぼりになった娘がやって来た。

朝を待つ間、話しこむ二人。

キャバ嬢の娘は何人もの客に電話をしたが誰も迎えに来てくれない。


娘は男が保険金目当てに自殺を図ろうとしている事を感じ取り、自分の身の上話を始めた。

自分も親の借金で地獄を味わった。

そんな時父親が死に、その生命保険金で地獄から救われた経験があった。

しかし・・・

食うや食わずだった生活から、腹一杯食べられる生活に戻ったが、自分達家族を救うため父が自分の命をお金に変えた事を知り、食べた物を吐き続けた・・・

「オジさんの娘さんには美味しいものを食べて欲しい・・・うしろめたさを感じず勉強して欲しい」


唯一、迎えに来てくれたのは普段からケチな細客の男。

しかし、娘も商売抜きで素の自分で接する事が出来る唯一の客だった。


どちらも新しい出発のスタートに向かうのだった。