森尾月子

もりおつきこ

何気におばちゃんです。
今まで書いてきた書き物を残したくて登録しましたが
どうしたらよいかわからず、
別サイトより手直ししながらUPしています。
妄想ものです。夢物語です。

YUZURU 64

部屋に戻ってきた二人。時計は21時の消灯を過ぎていた。
明るい部屋の中で、弓弦と翔太は何気ない話に笑いながら飲み物をと
弓弦が冷蔵庫を覗く。その間に、ベッドの間にあったテーブルを
どけて弓弦のベッドの横に翔太の簡易ソファベッドをくっつけた。
その頭の方には窓があり、冷たい月明かりが差し込んでいる。

「翔太君何しているの?」
「弓弦さんのベッドのそばに俺のを付けたんだ。」
「そうするとあたしが車いすからベッドに移れないじゃない。」
「そっか。んじゃ、立てる?」
「左足は全然大丈夫だから立てるけど?」
「んじゃ立って。」
 
翔太がそう弓弦に言って立たせると、ひざからふわっと抱き上げた。

「びっくりするじゃない、おろしてよ。」
「ベッドに降ろしますからそんなに暴れないでよ弓弦さん。」
「だって。」

そう言って暴れる弓弦を翔太は自分の胸に抑え込み抱きかかえてベッドに運んだ。

「ね。何もしてません。そして何にもしませんから。」
「翔太君だとそんなに身構えなくてもいいんだ。」
「弓弦さん、言葉遣い。今のうちに弓弦さんらしい言葉を
 女性の弓弦さんらしい言葉にね。」
「翔太君の前ではかなり言葉は自然よ?」
「そう?今まではさ、すごく言葉が男だったじゃん。」
「そうだっけ?(笑)」
「そうです。俺らと知り合った時もさ、ひかりちゃんと話しているときはさ
 ひかりは俺の彼女だと言わんばかりの鋭い目つきと言葉遣いでさ。」
「いやいや。あれはあのままがあたしなんだって。」
「でも、あのままだっていってもあのままの状態になるまでは
 かなり言葉遣いを考えてたんでしょう?」
「違うよ。`mask´に勤めてて、周りがそういう男ばっかりでしょう?
 自然に言葉を覚えてしまうんだって(笑)」
「本当に?」
「本当だって、あんな男社会にいたら誰だってそうなるさ。
 それよりもPCとって。喋っていると、消灯時間過ぎているから寝てくださいって
 看護師さんたちが乱入してくるから。」
「PCつけるの?」
「えぇ、メール確認しなくちゃ。何の連絡が入っているかわかんないし
 返信していないメールもあるし。」
「返信は最低限でいいじゃない。
 携帯のメールもチェックしなきゃいけないんでしょ?」
「そうねぇ。せっかく翔太君が来ているのにそれに時間を費やしては
 かなり失礼かな。翔太君は眠くないの?」
「えぇ、全然。弓弦さんとせっかく一緒なのに眠れませんって。」
「そう言われると照れる。」
「その言い方男と女が逆転している感じだなぁ。」
「あたしが男で翔太君が女性。感じわかる気がする。
 翔太君はさあたしから見ても繊細で心遣いがきれいで
 かなり女性的な性格だよね。あ。悪い意味でじゃないからね?」
「弓弦さんだって、弓弦さんの考えていることや言葉遣いだけじゃなくって  
 根本的な性格まで男勝りなんだもんなぁ。」
「いっそのこと入れ替わる?(笑)」
「そんなことしたって西村さんからは逃げれないだろうな、弓弦さん。」
「白無垢着てさ、角隠しつけたらわかんないもんなぁ。
 きっとばれないって。それやってみたい気がする(笑)」
「そんなことしたら俺首絞められちゃいますよ勘弁ですっ!」
「翔太君からかってないで真面目にメールをチェックしなきゃ。」
「そうしてください(笑)」

弓弦がPCのメールのチェックを始めるとその横で翔太は弓弦のPCを覗き込み始めた。

「ねぇ、弓弦さん。メールは見ても大丈夫?」
「大丈夫よ。別に怪しいことしてないし(笑)」
「でも毎日よくメールが絶えなく来るね。」
「常連さんからの、無事でよかったとか早く復帰期待しているよとか
 お見舞いの話とかいろいろとね。嬉しいメールが多いよ。」
「弓弦さんは西村さんだけの弓弦さんじゃないんだもんな。
 みんな大勢いるみんなの弓弦さんなんだもんな。
 記者会見で西村さん一人の物になるって発表されるとどうなるんだろう。」
「きっとPCの電源は入れられなくなるよね。
 メールの容量は無限に設定されているhotmailだけどきっとパンクする。」
「弓弦さんもメールサイトも大変だ。(笑)」
「こまめにさ、こまめに整理して返信していかないと
 誰に返信したかわからないしさ消去していかないと大変。」
「そうだろうなぁ。一日になんかPC覗いているんだか(笑)」
「ほら、西村さんからもメールが来ている。」

 `弓弦。
  今日はごめん、大阪の仕事は長くてまだ終わらない。
  そっちに行きたいのだけれど、最終はもう間に合わないらしい。
  ここの所一人にさせてすまない。明日は休みなのでそっちに行きます。
  多分打ち合わせもあるらしいから行かないとな。
  そっちの方はどう?リハビリは大丈夫?
  鎖骨と肩甲骨は固定されているしな大丈夫だろうけど
  気になるのは右足だなぁ。まだ動かしてはいないんだろう?
  きっと痩せている弓弦の足はもっと細くなっているんだろうなぁ。
  リハビリできるようになったらきちんと運動をして筋肉を戻さないと
  ダンスはできなくなるぞ?わかってる?
  今は休憩中なんだけど、メールしている間中スタッフがうるさい。
  早く終われば最終ででもそっちに行けたのになぁ。
  一人での病室には慣れたか?慣れるはずないよな。
  早く明日にならないかな。俺だけがさみしいのか?
  なぁ、弓弦。やっぱり帰れないと俺だけが落ち着かないのかな。
  あと2時間で終わると思うから、終わったら電話するけどいい?
  これから2時間だと何時になるかな。消灯が21時だけど
  多分23時前になるかな。起きててくれたらうれしいけど。
  んじゃ、またあとで。´

「うっわっ。弓弦さん、これ本当に?西村さんからなの?」
「でしょ?そう思うでしょ?
 結構さ、さみしがり屋というか甘えん坊というか
 仕事でここに来れないときは頻繁にメールが来るのよ。
 多分今日もかかってくるわこの調子だと。」
「弓弦さんも大変だ(笑)」
「かかってきたら、代わってあげるよ。多分翔太君が出てもよろこぶよ。」
「いや、遠慮しておきますって。逆になんでお前がそこにいるんだって怒られます。」
「そぅ?」
「怖いですって、だって弓弦さん一人の部屋に俺とはいえ
 西村さん以外の男がここにいるんですよ?」
「そっか、当たり前に考えたらそれはおかしいことだもんな。」
「だよ。でも、翔太君がここに泊まること誰か知っているの?」
「誰も?明日俺も休みだし、みんな仕事終わって帰ると
 誰がどこにいるかなんてお互い知らないしさ。」
「携帯あるから用事あったらかけるしね。でもどうしてここに泊まるって決めてたの?」
「どうしてって・・・・・。なんとなく、そばにいたいなぁって。」
「もし西村さんが戻ってきたらどうするの。」
「その時はその時さ。いてもいなくても。3人で夜更かししても楽しいじゃん。」
「ったく。」

弓弦がPCに向かってカタカタと返信している姿を横目で見ながら
翔太も携帯を取出し、来ているメールに返信をした。
それにしても、弓弦の打ち込むそのスピードの速い事。
何通ものメールを短時間で返していっている。翔太も自分のメールの返信が終わると
また、弓弦のそばに行き弓弦のベッドに頭を乗せ弓弦を気にしながら
本を読み始めた。
まるで弓弦のその用事が済むのを待っているかのように。

「翔太君」
「なに?」
「眠い?眠いんじゃない?うるさいでしょう。もうちょっとで終わるから。」
「大丈夫ですよ、眠くないから。」
「そう?でももうすぐ終わるし。」
「西村さんからも電話が入る時間ではないですか?」
「そうだね。あたしのことを思っているのなら、電話はかけてこないでほしいけど。」
「そうですか?でもしっかり待っているんじゃないですか?」
「そう見えるの?」
「えぇ、そう見えます(笑)」
「それよりもさ、翔太君。」
「ん?」
「Martinというグループ。リーダーの元原君でしょ。
 で、背が高くていつも明るいのが中村君でしょう?」
「弓弦さんと同じでバイクが大好きなのが青井で、俺らの中でも単独での仕事があるのが上村。」
「なんだかみんな繋がりがなさそうで、仲がいいよね。」
「弓弦さんの他の`mask´もそうじゃないですか。
 寡黙で優しそうな誠さんを筆頭に、貴志さんとか。」
「どういう風に見えているのかなぁ。あたしたち`mask´。」
「誠さんかっこいいじゃないですか。みんなかっこいいけど
 俺の目には誠さんが一番。寡黙で優しそうで。」
「あたしが好きなのもそこなんだよね。
 `mask´に入店してからさ、かなり女だということでいろんなことがあった。
 だけど、あたしはきちんとバーテンダーになりたくて
 先輩たちについて仕事していろんな技術を学んだんだ。
 一人一人ついていろいろ勉強しているうちにさ
 よく誠さんから指名で手伝わされることが多くなっていったんだ。
 何かあると誠さんのブースに呼ばれ手伝わされてた。
 仕事以外でも、よく呼ばれていろんなことを教えてもらったんだ。
 わかりやすく、丁寧に。
 自分のわかっている範囲での物事はすべてという感じでさ。」
「誠さんが弓弦さんの`mask´での師匠なんだ。」
「`mask´に入る前にさ、あたしはバーテンダーだけの参加の
 コンクールに出たことがあって、大学一年の時にオリジナルフレッシュという
 部門で優勝したんだ。」
「弓弦さんってすごいじゃん。」
「でもさそのあとに`mask´に行ったことがあって´、
 自分がそのコンクールで優勝したことがなんだか意味がないように思える出来事があってさ
 落ち込んだなぁ・・・・・すごく落ち込んだ。
 このままでは母さんに申し訳がないと思って、
 `mask´の従業員募集の張り紙見て飛び込んだんだ。それが始まり。」
「なんにしてもきっかけがないとそれには飛びつかないもんな。」
「貴志もあたしもあの`mask´に来る前からお互い知ってたんだ。」
「なんで?」
「貴志はあたしと一緒にコンクールに出てたやつでさ、
 あたしの優勝した部門とは別でスタンダードの部門で優勝した人なんだ。」
「それってすごい人なんじゃん。」
「翔太君は貴志の年がわかる?」
「弓弦さん呼び捨てにしているけど・・・・・・。」
「貴志は翔太君よりも上だぞ?今年33になるんじゃない?」
「見えない・・・・俺と同じぐらいか弓弦さんと一緒かって思ってた。」
「あたしがオリジナルフレッシュっていう部門で優勝したのが18でさ。」
「18って未成年じゃないですか?いいんですか?それって。」
「オリジナルフレッシュってね、必ずしもアルコールを使わなければいけあいってことじゃなくってさ
 自分で考えたものを発表することに意義がある部門なんだ。
 だから、ノンアルコールでもOKだしアルコールがあっても素晴らしいというものを
 考えて発表するんだ。」
「そうなんだ。今からだと勉強するの遅いかな。」
「なんで?」
「時間があるときに俺にも教えてほしいんだ。基礎から。」
「翔太君がバーテンダーの仕事を勉強したいの?」
「この間からそう思い始めちゃってさ。弓弦さん。弓弦さんたちから習いたい。
 `mask´の人たちからあの中にまじって俺もシェイカー振りたい。
 そう思いはじめたんだ。」
「翔太君もまたチャレンジ精神旺盛ね。だったら誠さんに話してあげようか?
 仕事があるから、仕事がないときに勉強したいんでしょ?」
「そう。俺らの仕事はそう続けられる仕事でもないし
 続けていくためには何か人と違う技術を持ってないとね。」
「で、あたしの仕事を?」
「単純にかっこいいだけじゃなくってさ、初めて`mask´に行ったときに感じた
 大切なあの感触を自分でも味わいたいって。
 あそこで提供される物すべてにいろんないわれがあり
 それをきちんと理解し提供するまでいろいろと考えるんでしょう?
 目の前に座った自分の大切な人のためにすごく考えるんでしょう?
 俺はそういう誰かのために一生懸命考えて目の前にいるその人のために
 自分で提供し、それに喜んでくれた顔を見たいと思った。」
「翔太君と知り合って、2度目に会ったじゃない?お店に来てくれて。」
「あぁ、ちょうど夕方に終わって悠太の家でゲームしててさ
 突然リーダーが夕飯どうするって話し始めてみんなで考えてたんだ。
 するとさ、とりあえず食べに行くと騒がれていたから外に行くのが面倒で
 出前取って食べたんだ。でもさ、なんだかつまんなくって
 社長がめぐり合わせてくれた弓弦さんのことを思い出したんだ。」
「ひかりとあたしと社長だけではなししてた夕食にさ、社長が
 martinの5人も招待したがいいかねと言って呼んだんだよね。」
「その夕飯の後のあの夜中の帰りの西村さんだったでしょう。
 5人で帰るときにさ、弓弦さんと知り合いになれたこと、
 弓弦さん繋がりで西村さんと喋れたことすごくうれしくってさ、
 んで、3人しかいなかったけど連絡入れてみるかと言って
 リーダーにメールを入れてもらったんだ。」
「ひかりはリーダーから飲みに行くから弓弦さんのアドレス教えてって言って
 リーダーに教えたことあたしに言うの忘れててさ、リーダーのメールに気づかなくて
 ひかりがゆかりさんとお店に来て山村男爵と話しているときにさ
 リーダーからメール来てない?って言われてそんな話だったんだっけ。」
「リーダーはさ、弓弦さんにメールしたのに返事が来ないなって言ってたんだ。
 するとさひかりちゃんからメール来て弓弦にね、
 リーダーのアドレス教えたよっていうの忘れてたって
 で、電話していい?電話番号教えてってメール来て、リーダー爆笑。」
「でもそのころからお互いに携帯の番号もアドレスも二人して知ってたんだ。
 そうなると何かあったらメールしたり電話したりするよな。」
「でもさ、ひかりちゃんとリーダーの間を結んだのは弓弦さんだな。」
「きっかけにはなってしまったかもね。」
「多分今頃二人でいるのかなぁ、なんかリーダー夕飯食べに行くって言ってたし。」
「うちの料亭の方じゃない、食べに行くとしたら。
 ひかりもリーダーもあたしに相談したいことがあるらしいから
 やっぱりそういうことなんだろうな。」
「あたしたちは何にも進展はしなかったね。」
「だって弓弦さんの後ろにはいつも西村さんがいた。
 誰だって西村さんを超えたかったけど超えれなかったし。」
「翔太君。」
「西村さんを超える人なんてあたしの中にはいない。たとえ翔太君でも、槙村さんでも。」
「あはは、もともと眼中にないからkissしないとか平気で言えるんだもんな。」
「そうじゃないけど、そうだとだれとでもkissできるじゃん。」
「弓弦さんは一途だったんだよな、それ考えると。」
「どうなんだろう。西村さんとの話はこれでおしまい。
 いろいろと話していると恥ずかしいからさ。」
「でもいろいろ聞きたいことはたくさんあるけどなぁ。」
「でももうだめよ。」
「弓弦さん、でも弓弦さんが復帰してからでいいから弓弦さんから習いたい。」
「んじゃ、初めに誠さんについてデスクからね。誠さんにはいっておくから、
 自分で`mask´に行って誠さんから基礎と接客を学んでおいて。
 退院するころにはきっと横について立てるようにはしてくれるはずだから。」
「本当に?いいの?」
「その代り、行けるときは行って誠さんの言うことをがんばること。」
「弓弦さんと同じカウンターに立ちたい。勝てるとしたら
 西村さんに勝てるとしたらそこしかないもん。」
「そういう所で競うか?(笑)」
「そこぐらいしかないもん。」
「写真は?良いカメラもってるし、ポイント押さえているし。
 アルバムのジャケットやフォトブックもあたしを捉えた写真使うほどじゃん。
 あたしね、あんな風に撮られたのは初めてなんだ。」
「出来上がりはすごく良かったでしょう?」
「褒めるとまたつかわれちゃうから褒めないけど。」
「でも、それはそれ。あれは悠太に刺激されてさ。」
「そうなんだ。やっぱり遠くまで出かける人は感性が違うんだな。」
「そう思うでしょう?悠太はいつか個展を開きたいんだって。」
「今でもできるぐらいに作品はあるんだろうに。」
「自分で納得したもので個展をしたいからってまだまだ見たいだよ。」
「なかなかしっかりしたやつなんだな。」
「上村だって、単独でMCの仕事があるでしょ。
 アナウンサーの仕事が決まった時にさ、その手の専門学校に入学して
 ちゃんと卒業したんだよ。
 それに、俺ら小学生ぐらいから一緒なんだけどさ
 中学のころから仕事が入ったりして忙しかったんだ。
 そんな俺たちも高校だけはきっちりと卒業したんだ。
 たださ、俺ら5人はここまでうまくいく仕事とは思っていなかったから
 もしそのままTVから消えて行ったときに何もできないと困るから
 きちんと何か自分たちのやりたい仕事を見つけてやりたいなって言って・・・・・・。」
「それで悠太君は写真。翔太君はあたしの仕事を勉強したいと。」
「上村はあぁ見えても今は現役の大学生。仕事が落ち着きを見せ始めたころにさ
 社長に直談判して、大学受験したんだけど見事に受かった。」
「すごいじゃん。彼は根性あるなぁ。」
「リーダーだって。あいつは何をどうしたいのかがわからないらしいけど
 船舶免許もってるし衛生管理責任者も。調理師の免許もってるしさ
 フグの講習も受けているからアイドルを辞めても食っていける。」
「中村君は?」
「あいつはもともとモデルだし、その道は今も続けているから
 ある程度はあいつこの世界で食っていける。」
「アイドルと言えども、どうなるかはわからないからなぁ。
 でもしっかりしてるじゃんmartin組は。」


 `turururururururur turrurururururururururu’


「西村さんだ。ちょっと出るね。」
「どうぞ(笑)」
 


「はい。」
「ごめんな、寝てたか?」
「起きてた、電話するってメールはいってたから。」
「帰れなくてごめん。明日から二日休みだから朝一番で帰ってくる。」
「急がなくても大丈夫だよ。」
「体調は?」
「大丈夫。痛みも少なくなったし、両腕のリハビリ明日から少しプログラムを変えるって。」
「そっか、無理はするなよ。でも痛いとかはないのか?」
「右足はね。右足は床につくと痛いけど先生が痛みが取れたら
 動かすことからリハビリしましょうって。」
「そっか、順調に回復してるんだ。早く弓弦の顔を見たい。」
「そんなこと喋っているとだれがどこで聞いているかわかんないんだからね?」
「そういうこと言う?」
「とりあえず、消灯中だし。」
「そうだな、お休み弓弦。明日そっちに行ったときに記者会見のことで話があるから。」
「それ嫌だな・・・・。」
「すぐだぞ?すぐ。記者会見の日はすぐだからさ。」
「わかった。んじゃ、お休みなさい。」
「お休み、弓弦。」

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