彼女とは幼い頃から共に育った
彼女は特別だった
彼女は夢を視る
それは ただの夢ではない
予知夢
後に起きる事を先に視る事が出来た
時は
小さなムラが集まり
小さなクニがいくつも生まれ
互いに争い合っていた弥生時代
特別な力を持った彼女は
巫女としてクニの中枢に迎えられた
彼女は特別だった
でも
クニの中枢にいなくても
そんな特別な力なんて無くても
俺にとって彼女は
唯一無二の特別な存在だった
だから俺は戦士になった
クニを守る事が
彼女を守る事だと信じて…
たとえ彼女が
俺の死を夢に視たとしても
これは はじまりの物語