『恋するスパイスカレー』は、魔法のiらんどと角川食堂による、小説と料理のコラボレーション企画です。カレーを食べるのも作るのも大好きな魔法スタッフの1人が「小説をモチーフにカレー作ったら面白いかも…」と考え、『物語を食べる』をテーマに掲げる角川食堂へ提案し実現しました。
今回はそんなタッグを組んでくれた角川食堂のみなさんから、企画や受賞作の感想、メニューになるまでなどのお話を伺ってきました。
【角川食堂×魔法のiらんど 恋するスパイスカレー 短編小説コンテスト】『詳細情報はこちら』
受賞作4作品をモチーフにして出来たメニューを紹介します
■第1弾メニュー
提供期間:3月25日(土)~ 4月8日(土)
二人の家のあいがけカレー
ココナッツベースでヨーグルト、はちみつを使った甘口のカレーとオリジナルのガラムマサラ、山椒等のスパイスを効かせた辛口カレーのあいがけ
モチーフ小説:『私とあなたのカレーについての報告書』著:桜樹 璃音
角川食堂スタッフの作品の感想
物語の中にカレーが自然な形で溶け込んでいると感じました。お互いの家庭のカレーをあいがけにするところは、2人の想いも合わさっており、素敵だと思いました。また、主人公の心理描写も共感できるポイントが多かったです。
メニュー化の際に工夫したこと
料理の描写がリアルで、実際に料理をされている方だなと感じました。そのため、物語に出ていた食材を用いて、甘口と辛口のあいがけカレーを忠実に再現することで、作品の世界観を表現しました。
スパイス香るグリル野菜のカレー
まろやかで豊かな辛味とフルーティーな甘酸っぱさが特徴のカレーに彩り野菜のグリルをトッピング
モチーフ小説:『旧軽井沢あやかしカフェ ~愛されメイドの幸せランチと内緒のディナー~』著:月夜野繭
角川食堂スタッフの作品の感想
カレーが物語の導入になっていてわくわくしました。また、カレーという日常的要素と、あやかしという非日常感の対比がうまいと思いました。イケメンが登場するので、ニヤつきながら食べて欲しいと思います!
メニュー化の際に工夫したこと
「野菜の飾りがお花畑に見える」という見た目や、「フルーティーな甘酸っぱさの隠し味はりんご」といった風味の描写が丁寧で、そういった物語に登場するカレーの描写を、純粋に表現しました。
■第2弾メニュー
提供期間:4月9日(日)~ 4月23日(日)
ハンバーグ屋さんのハンバーグカレー
甘みの強い玉葱等の野菜とデミグラスソースを使ったカレーにハンバーグ、旬野菜、チーズをトッピング
モチーフ小説:『春色の屍 』著:名称未設定
角川食堂スタッフの作品の感想
恋の終わりと新しい自分の始まり、その節目に思い出のカレーが存在しているという設定が秀逸でした。ハッピーエンドではありませんが、春風がさっと吹いてすっきりするような後味の良さを感じました。
メニュー化にあたって工夫したこと
ハンバーグ専門店の裏メニューという想像の元、作品には描写のなかったハンバーグをトッピング。また、ハンバーグ屋のカレーという設定を生かし、洋食で使われるフォン・ド・ヴォー系をベースに仕上げました。
デンテ(赤魚)の鯛だしスープカレー
昆布、鯛だしベースにスパイスを効かせたスープカレーにマリネした赤魚のグリルと野菜のグリルをトッピング
モチーフ小説:『憧れの王子様は侯爵令嬢よりも、料理上手な城内食堂の看板娘がお好きなようです』著:安城 雲雀
角川食堂スタッフの作品の感想
ファンタジー要素の中に恋愛要素があり、さらに登場する料理が美味しそうでした。物語を読むだけだとカレーとわからないかもしれないですが、実際に食べて、想像しながら楽しんでいただきたいです!
メニュー化の際に工夫したこと
作中に「カレー」という名称が一切出てこず、斬新で面白いと感じました。読み込んだ上で「スープカレー」だと解釈し、作中でもインパクトのあったデンテをメインにし、作品の独特な世界観を表現しました。
角川食堂のみなさんにコンテストの感想をいただきました
魔法のiらんどスタッフ
「今回の企画の提案を受けたとき、どう思われましたか?」
角川食堂スタッフ
「まさに私たちがやりたいと思っていた企画でした。角食では”食の背景にあるストーリー”をお客様に伝えたいと思っています。例えば、取引先の地元農家さんのストーリー。採れたての新鮮な旬の野菜を届けてもらえるので、そのおいしさを生かしたメニュー開発を心がけています。農家さんとのコラボレーションですね。同様に、アニメや漫画などの作品とコラボする場合も、作品の世界観を感じてもらえるようメニューや提供方法を工夫しています。今回の企画はメニュー化が後付けではなく、メニュー化のために作品が創られるという点で新しく、とても面白い企画だと思いました。」
魔法のiらんどスタッフ
「実際に作品をモチーフにメニューを作ってみていかがでしたか?」
角川食堂スタッフ
「食堂担当のスタッフ何人かで作品を読んだのですが、レシピが詳細に書かれていたわけではないですし、感覚的な描写ももちろんあったので、実際にどんな料理かは読み手が想像する余地がありました。メニュー化にあたっては、そこに料理長の想像力や感性が加わったので、本当の意味で、物語と料理の作り手がコラボレーションしたメニューに仕上がったと感じています。このメニューを食べて、物語を”味覚”という普段とは違う次元で楽しんでもらえれば嬉しいです。」
魔法のiらんどスタッフ
「受賞作の他にも気になった作品はありましたか?」
角川食堂スタッフ
「『カレーとライス』は、失恋の痛みが激辛カレーを食べたときの舌の痛さに重なってありありと伝わってきました。『まるでこちらからプロポーズしたような』は、流星群を見ながらカレーを食べる様子に癒されました。『ひと晩寝かせて返事しよう』は、主人公に片思いする男子がカレー作りを手伝う姿にきゅんとしました。一言にカレーと言っても様々な設定で物語を書いていただき、そのバリエーションの多さは嬉しい驚きでした。また、登場する料理には作り手や食べ手の様々な気持ちが込められており、お腹を満たすだけではない、食事の重要な一面を再認識できたように思います。」
魔法のiらんどスタッフ
「最後に『恋するスパイスカレー 短編小説コンテスト』の感想をお聞かせください。」
角川食堂スタッフ
「この作品だったらどんな料理になるんだろうと、ワクワクしながら読むことができてとても楽しかったです。私たちが常に意識している『エンタメ×食』を体現し、新しいコンテンツが誕生する瞬間に立ち会えて本当に良かったです。この企画のために作品を投稿してくださった作者のみなさまへ感謝いたします。そしてぜひ多くの方に、味覚を通じて物語の世界観を味わっていただければ嬉しいです!」
提供期間:3月25日(土)~ 4月8日(土)
価格:平日1,500円(単品)/休日1,900円(ドリンクセット)
- 二人の家のあいがけカレー
『私とあなたのカレーについての報告書』著:桜樹 璃音 - スパイス香るグリル野菜のカレー
『旧軽井沢あやかしカフェ ~愛されメイドの幸せランチと内緒のディナー~』著:月夜野繭
提供期間:4月9日(日)~ 4月23日(日)
価格:平日1,500円(単品)/休日1,900円(ドリンクセット)
- ハンバーグ屋さんのハンバーグカレー
『春色の屍』著:名称未設定 - デンテ(赤魚)の鯛だしスープカレー
『憧れの王子様は侯爵令嬢よりも、料理上手な城内食堂の看板娘がお好きなようです』著:安城 雲雀
角川食堂内に魔法のiらんどコーナーを設けております。
魔法のiらんど原作の小説やコミックを自由に読むことができます。
ぜひこの機会に魔法のiらんどの作品を読んでみてください!
■角川食堂とは
「食べることをもっと楽しく。食で暮らしをもっと豊かに。」をコンセプトに、地元所沢をはじめ日本全国の個性豊かな生産者・食材・食文化を、背景にあるストーリーとともにお届けしています。
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3丁目31−3 ところざわサクラタウン 3F(最寄り駅:JR武蔵野線東所沢駅)
営業時間:11:00~17:00(L.O.16:00)
オフィシャルサイト