魔法のiらんど大賞受賞者に聞く「創作活動のマイルール10」(第5弾・飛野猶さん)

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「魔法のiらんど大賞2021」開催記念スペシャルインタビュー企画!

昨年度の受賞者に創作活動で意識しているマイルールやルーティンをお聞きした「創作活動のマイルール10」記事企画を8週連続でお届け中(記事一覧はこちら)!

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第5弾は、小説大賞・キャラクター小説部門賞を受賞した 飛野猶さんにインタビュー!


▼ 飛野猶(とびの・ゆう) @yuutobino


maho.jp

store.kadokawa.co.jp

■普段の創作活動全般について

――まずはじめに創作活動を始められた時期やきっかけを教えてください。

はじめて小説を書き始めたのは中学生からですが、そのころはただ自分の気が向くままに書いているだけでした。その後、就職や育児などで執筆からは遠ざかっていましたが、4年ほど前に無料小説投稿サイトの存在を知って再び書くようになり今に至っています。


――普段の創作活動はどういったペースで進めていますか?

平日は仕事に行く前の30分と、仕事から帰ってきてからの30分。それに寝る前の30分にそれぞれ1000文字程度ずつ書くようにしています。休日も3000~5000文字程度書くようにしています。


――飛野さんは、昨年度の魔法のiらんど大賞受賞作『好きになった人は、死人でした ~幽霊不動産対策班の怪奇事件ファイル~』を仕上げるのにどれくらい時間をかけましたか?

1日1時間から1時間半で1話分を書いていたので、推敲の時間も入れて全部で1ヶ月半くらいです。幽霊の出てくるシーンを家族が寝静まった夜に書くと自分が怖くなってしまうので、そういうシーンは明るい時間帯に書くようにしていました(笑)。


――好きな作家さんや漫画家さん、またおすすめ作品はありますか?

漫画家の板垣巴留先生です。アニメ化もされた『BEASTARS』は、メインキャラだけでなく、少ししか出てこないキャラもみなストーリーを持っていて、そんな彼らが織りなす群像劇に何度涙したかわかりません。あんな風に力強く魅力的なキャラやストーリーを描き出せるようになりたいと憧れています。


■飛野猶さんに聞く「創作活動のマイルール10」


――ここからは、飛野さんが普段の創作活動で意識しているマイルールやルーティンについてご紹介いただきます!

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マイルール①
「書き始める前に必ずプロットを作る」

小説を書き始める前に、プロットを必ず作っています。プロットには、作品のテーマ、メインキャラの特徴、各章でおこる出来事と1話ごとにどんなシーンを書く予定なのかなどを書いておきます。そうすると書いているうちに大きく話がブレるということもなくなりますし、モチベーションがわかない日でも「今日はこのシーンとこのシーンを書けばいいのか」と淡々と書き進めていくことができます。


マイルール②
「書き始めはキャラクターの詳細を決めない」

キャラについては、プロットの段階ではふんわりとしたイメージを決めるだけにとどめて書き始めています。名前すら決まっていないことも多いです。そのキャラが登場するシーンを書く段になって初めて、そのとき一番ふさわしいと思った名前をあてはめていきます。そして、書いていくうちに、段々とキャラが自分を主張し始めてキャラクター性が固まってくるので、それをプロットのキャラ情報にどんどん書き足していきます。


マイルール③
「読者の方が読む順番どおりに、最初から順番に書く」

書きたい場面や、書きやすい場面から書くということをしません。読者の方が読む順番に、1話から書いていくようにしています。話が進むにつれて、キャラたちは成長し、キャラ同士の間にも様々な感情が生まれていきます。作者にも言語化できないふんわりとしたキャラそれぞれの感情を掴んで、細やかに作品に落とし込んでいくには、順番に書いていくのが一番自然だと思うからです。


マイルール④
「シーンやキャラクターに合った音楽を聴きながら書く」

BGMを聞きながらでないと書けないんです。毎回作品ごとや、シーン、キャラに合わせたBGMを聞きながら書いています。受賞作『好きになった人は、死人でした ~幽霊不動産対策班の怪奇事件ファイル~』は、Mrs. GREEN APPLEの『PARTY』『僕のこと』『我逢人』などをよく聞きながら書いていました。ヒーローの高村元気が登場するシーンでは、湯木慧の『一匹狼』も聞いたりしています。幽霊登場シーンはお経を読んでいる音声を聞いたりもしていました。余計怖くなりました(笑)。


マイルール⑤
「行き詰まったシーンは何度も妄想して細部を詰める」

書けなくなったら、そのシーンにあったBGMを聞きながら、何度もそのシーンを妄想して細部を詰めていきます。私の場合、書けなくなるのはシーンのイメージが甘い場合か、キャラの性格にあっていない行動を無理にさせようとした場合などが多いので、そのシーンの中でキャラたちに自由に動いてもらって彼らにとって最適な解を探していきます。そうしているうちに、なんとなくぴったりとくる方向性が浮かんで、また書けるようになります。


マイルール⑥
「推敲の最後は読み上げアプリを使って音声で確認」

推敲するときは何度も黙読して気になる箇所を直していくのですが、「よし、もう書き終わった!」と思ったあとも、もう一回最後の確認として読み上げアプリを利用します。アプリに読み上げてもらい、それを耳で聞いて音で確認すると、読んだときにリズムの悪い部分や脱字など黙読だけではわからなかったところが見つかったりします。


マイルール⑦
「毎日決まった時間に書くことで執筆をルーティン化」

毎日決まった時間に書くことで、小説を書くという行為自体をルーティンにしています。記事前半でも触れましたが、平日は早朝、仕事に行く準備をする前の30分、仕事から帰ってからの30分、寝る前の30分くらいが主な執筆時間です。それぞれ、1000文字程度を書いて一日に3000文字を書けるようにしています。


マイルール⑧
「コンテストには果敢に挑戦!締切を利用して新作を書く」

私は締め切りがないと書けない性格なので、コンテストの締め切りを利用して新作を書くことが多いです。そうやって書いたモノが幸運にも受賞に結びつこともあります。テスト勉強や夏休みの宿題をギリギリまで追い込まれないとやらなかった私みたいなタイプには、コンテストをそういう風に利用するのも大いにありだと思います! ちなみに夏休みの宿題は毎年8月31日がはじまってからが勝負でした!


マイルール⑨
「PCはギリギリ持ち歩ける大きさ&打ちやすさ重視」

いつもノートパソコンで書いています。カフェなどに持ち出して書くこともあるので、ギリギリ持ち出せるサイズのノートパソコンを使っています。以前に買い換えた際は、PCショップなどでいろいろなメーカーのパソコンのキーボードを打ってみて、自分が一番打ちやすいキーボードのものを選びました。


マイルール⑩
「執筆の肩こりにはラジオ体操が最強」

小説を書いていると、どうしても肩や首への負担が大きくなって肩こりになりがちです。そういうときはラジオ体操でほぐすのが私には一番の解消になっています。



――キャラの成長や人間関係の変化も反映させるために最初から書くという方法は、確かに言われてみれば!と目からウロコで納得のマイルールでした! 飛野さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました!

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第6弾は2021年9月7日(火)に公開予定です! 次回もお楽しみに!

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