2,000文字以上8,000文字以内の短編小説を
募集した「魔法の5分間」コンテスト、
多くの素敵な作品が集まりました。
少しでも多く、少しでも長く、
魔法の5分間の作品を楽しんでいただきたい、
多くの読者様にお届けしたいという想いのもと、
各部門から10~20作品ほど編集部が
ピックアップし、1つの作品集といたしました。
どの部門のどの作品も素敵な
「魔法」に溢れています。
そんな「魔法の5分間」の世界を、
心行くまでお楽しみください。
学校の教室、駅のホームで、同じ職場で……、
恋が始まるまでの5分間の物語
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魔法の5分間コンテスト 大賞
どこか淡々と展開される物語の中で、理数系男子・伊差くんのなんともそれらしい告白は文章から浮き出るような鮮やかさがあり、聞こえるはずのない主人公の恋に落ちる音が聞こえてくるようでした。
むずむずするような幸せな読後感と、思わず続きを求めてページをめくりたくなる焦燥感とが相反しながらも、その先の二人の恋愛模様を想像せずにはいられない可愛らしい作品です。 -
※賞典の表紙画像です魔法の5分間コンテスト 優秀賞タイトルを見た時から興味津々でした。最初から最後まで怒涛のテンポで繰り広げられるシュール&コミカルな奇想天外ストーリー! とても面白かったです。
きっとシュールな終わりなのだろうと思いきや、元気の出るエンターテインメントでした。主人公やヒロインが魅力的で、もっとこの世界に浸っていたいと続きを探しに行ってしまうほど。クトゥルフ要素もあるのでお好きな方はぜひ。 -
※賞典の表紙画像です魔法の5分間コンテスト 優秀賞信念をもってそれぞれの夢に打ち込む女性二人の、友情というにはあまりに濃く、恋というにはあまりに強い、魂の繋がりのような関係性が、短い物語の中に生き生きと魅力的に描かれていました。
最後、全てをさらけ出した淳とそんな淳の全てを奪うかのようにカメラを向け続けたミシマの情熱のぶつけ合いに、こちらまで胸が熱くなりました。
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見るが良い、煩悩にまみれた白衣の天使の裏側を。
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花粉症には、シナモンが効くらしい。
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5分後に恋
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お前さ、俺は別にノリがいいわけじゃねーってこと、ちゃんと理解しとけよ?
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絶対に近づきたくない、近づいたらダメなタイプだ。
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開催は明日。3人だけで結婚式しよう。
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おそろいの制服のスカートが揺れる
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心を揺るがす音楽を
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恋する権利は誰にだってある。そう、誰にだって。
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恋はきっとにわか雨
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初恋の音なんて、永遠に分からないから…
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音にするならギュンって感じ。
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私はずっと、美しいあのご婦人を、この店で待っているのです。
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たった五分、一緒にいただけの彼が忘れられない
思わず5分後に「ざまぁ」と言いたくなるような、
爽快感たっぷりな物語
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※賞典の表紙画像です魔法の5分間コンテスト 優秀賞ひとつの物語で二度の爽快を味わわせてくれる作品でした。学校でのいじめをテーマに、小説でありながら現実的な展開で好感を持ちました。
冒頭はいじめを受けている女子生徒の鬱々とした心理がリアルに描かれています。そんな女子生徒がいじめっ子や先生に対してついに反撃を加えていくさまはいい気味でまさに爽快。その後、女子生徒が母親にいじめを打ち明けることで救いを得ますが、爽快をカタルシスで表現したのはお見事でした。
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犯人は、この中にいる――!
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「復讐しよう」耳元でつぶやかれた物騒な言葉に、ドキリとした。
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ほん少し事実に基づいています。
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カースト上位女子からの巧妙な嫌がらせ。それを、彼は見ていました。
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とある”紳士の社交場”に現れた謎の男、彼は……。
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いじめられていた私は、この夏に変わる。
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見てろよ、このままじゃ終わらせないから。
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下克上の音楽を、今、響かせる
地球最後の日。
地球消滅まで残された時間はあと5分。
地球消滅までの5分間の物語
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魔法の5分間コンテスト 優秀賞
ブリキの楽園と滅びゆく地球。全く異なった地で生まれ育ち、そして終わりに向かう時間を偶然とも運命とも呼べる出会いから共に過ごすことになる二人。
名前も顔も分からない彼らの「生きる姿」が、背伸びしない素朴な文体で書かれており、美しさと共に手を伸ばしたくなる親近感をも覚えました。哀感漂う5分間からのラストは、それを凌ぐ希望をも感じさせてくれる、読後感の素晴らしい作品でした。 -
※賞典の表紙画像です魔法の5分間コンテスト 優秀賞自分が最後に見る景色は何であろうか?
目まぐるしく変化する日々の中で、「最後」を意識する機会がほとんどない私たちは、明日が、数秒先の未来が訪れることを信じて疑いません。そんな日常の中で、ちょっと足を止めて、見落としがちな目の前の景色に(それが「最後」かなんてことは決してわからないけれど)目を向けてみようと、そんなことを思わせてくれる深みのある物語でした。
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ケンジは真顔で言った――「それでは、ここで小噺を一つ」。
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あんたと会うのがあと一ヶ月早かったら、世界は変わっていただろうか。
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世界が終わるまでの5分間。大好きで大好きで。
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地球最後の日に会いたいのは、夫?それとも……
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チキューメツボーってやつだよね。
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「ずっと地球で待ってるね」
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過去と話す、消えてしまう前に。
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世界が終わる前に――。
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地球消滅1分前に、ボクの恋は目覚める!
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さっさと輪廻転生しろ
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また会いたい。また、会いたいです。
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もう1度、私と踊ってくれますか?
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朝陽が昇ったら、おやすみ。
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なあ、もしも時を止める装置があったのなら……何に使う?
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どうしてくれる。君のせいで僕は欲深になってしまったじゃないか。
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地球消滅の日に
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さぁ、世界の終わりに笑おうか。
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では、最後にひと言。
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あと五分しかないのに
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何も知らずに終える人生の、それでもなんてうつくしいことだろうか。
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たとえその味が、いつか二人を殺すものだとしても。
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ぼくらは1ページ目に、”愛”を記した。