「魔法のiらんど大賞2021」開催記念スペシャルインタビュー企画!
昨年度の受賞者に創作活動で意識しているマイルールやルーティンをお聞きした「創作活動のマイルール10」記事企画を8週連続でお届け中(記事一覧はこちら)!
第3弾は、小説大賞・青春小説部門賞を受賞した小桜すずさんにインタビュー!
▼ 小桜すず(こざくら・すず) @milky01suzu
「魔法のiらんど 小説&コミック大賞」小説大賞(2020年度開催)にて青春小説部門賞を受賞
受賞作『図書室のラブレター ~光をくれた君へ~』は、角川文庫より書籍化準備中
一般向けから児童向けまで、主に恋愛小説を執筆している19歳の現役大学2年生
■普段の創作活動全般について
――まずはじめに創作活動を始められた時期やきっかけを教えてください。
小学生の頃から小説や漫画が大好きで、「こういう話が読みたいのにない! じゃあ私が書こう!」という気持ちで執筆活動を始めました。10万文字程度の作品が書けるようになったのは中学1年生のときです。
――普段の創作活動はどういったペースで進めていますか?
最近は大学生活や部活が忙しいためなかなか執筆ができておらず、いただいた仕事の原稿で精いっぱいという感じです。これまでは時間とモチベーションがあるときは毎日執筆していましたし、逆に何ヶ月もサボってしまうときも頻繁にありました(どうにかしたいです……)。時間を見つけて、もっと頑張らないとなと思っています!
――小桜さんは、昨年度の魔法のiらんど大賞受賞作『図書室のラブレター ~光をくれた君へ~』を仕上げるのにどれくらい時間をかけましたか?
夏休みに毎日パソコンの前に座って、2ヶ月ほどで書き上げました。私は一度Wordで執筆するのですが、その編集時間が23878分となっています(=約398時間!)。集中力がなく本当に遅筆なので、2ヶ月間は1日の文字数のノルマを決めて自分と戦っていました(笑)。
――好きな作家さんや漫画家さん、またおすすめ作品はありますか?
▶ 近江泉美『オーダーは探偵に』
シリーズものは途中で集めるのをやめてしまうことも多いのですが、このシリーズだけはずっと集めています!
▶ 末次由紀『ちはやふる』
この漫画の影響で競技かるたを始めたくらいにはどハマりしました(笑)。
▶ 咲坂伊緒『ストロボ・エッジ』
甘酸っぱい青春が味わえる一方で共感できるリアルな恋愛漫画でもあって、登場人物みんなに好感が持てます。それに蓮くんが本当にイケメンです。
■小桜すずさんに聞く「創作活動のマイルール10」
――ここからは、小桜さんが普段の創作活動で意識しているマイルールやルーティンについてご紹介いただきます!
「まずは断片的でOK!そこから小説が生まれる」
私の場合、「こんな展開が書きたい」「このセリフがほしい」「こういうオチだったら面白い」などとかなり部分的なところから小説が生まれます。そのシーンを書くために小説を書き始めると言っても過言ではありません。
「書き始める前にとにかく徹底リサーチ」
書き始める前に、世の中にある既存作品で似た作品はないかを調べます。そして公募に出すときは応募要項はもちろん、応募期間は自分の執筆スピードでも間に合うか、過去の受賞作を見て作風が合っているか、あまりに競争率が高すぎないかなどをリサーチしています。
「アイディアは降りてこないから頭を使って考える」
アイディアが降りてこないタイプなので、プロットを書く前にずーーーっと展開を考える時間をつくります。想像を膨らませ放題のこの工程はとても楽しいです!
「キャラを既存作品に当てはめてみてイメージを確立」
書き始める前にキャラクターのプロフィールを作ります。その際、世の中にある既存作品のキャラに当てはめてみて、キャラの方向性を調整します。常に「そのキャラだったらなんと言うか?」を軸にできるので、キャラがぶれにくくなります。
「遅筆対策としてプロットは綿密に」
私は遅筆なので、せめてプロットだけでも綿密にしておかないと執筆に莫大な時間がかかってしまいます。プロットの段階でいい言葉やセリフを思いつくこともあるので、忘れないようにメモとして使ったり 、専門知識も矛盾がないようにこのタイミングで調べておいたりします。
「読者を飽きさせないよう展開は早い方がいい」
序盤をダラダラと書いてしまうと読者が飽きてしまうんじゃないかと思っているので、早い展開を意識して書くようにしています。この心がけは編集者の方にも褒めていただいたことがあります。キャッチーさはとても大事だと思います。
「表現がワンパターンにならないよう類語辞典を乱用」
同じような言い回しが何度も出てこないように、類語辞典を活用しまくっています。語彙も増えるので勉強になります。いろんな作品に触れて表現方法をインプットするのももちろん役に立つと思います!
「作品全体のまとまりを生むため言い回しは統一する」
例えば同じ逆接でも、「しかし」「でも」「けれど」「けど」で印象が変わります。頻出語句の言い回しは1つ、もしくは複数にしぼり、その中の語句を使うよう心がけると、作品全体の統一感が生まれて完成度が高まる気がします。
「形から入るのも大事!小説の世界に入り込む」
優雅なシーンを書くときに、ハーブティーとお菓子を用意して、クラシックを聴きながら執筆したらノリノリで書けました(笑)。小説の世界観に没入するために形から入ることも大事です!
「素敵な作品はどんどん吸収!とことん分析!」
いろんな作品に触れて「この言葉遣いやこのシーンが素敵だな」と感じたら、なぜそう感じたのかを分析します。もちろん盗作はダメですが、そこからインスピレーションを受けて、自分のアイディアを生み出し、作品に活かすのはアリだと思います。私の小説は、色々な小説を読んで受けたインスピレーションからできているとも言えるかもしれません。
――表現方法はワンパターン化を防いでバリエーション豊かにする一方で、作品全体の統一感を出すために頻出語句の言い回しは絞る。読者視点に立ち、とても緻密に計算された編集。「神は細部に宿る」とはこれか!とうなりました。小桜さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました!
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第4弾は2021年8月24日(火)に公開予定です! 次回もお楽しみに!
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