作品コメント
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- 嵐 万凛子
to-ya さんも創作から遠ざかっていらっしゃるのですね。
けど、私たち、いずれ書かずにはいられないときが、くるかもしれません。
その時は、また交流しましょう。 - 嵐 万凛子
お元気だと知ることができて、嬉しいです。今どこかで創作活動されていますか?
私はもうさっぱりですが、to-yaさんの活動に触れたいです。 - 嵐 万凛子
to-yaさん、お元気ですか、嵐 万凜子です。元気だと、嬉しいです。
何年も留守にしている間にこの島の仕様が変わって、私たちがやり取りしていたブログや私書箱は、なくなっていますね。たくさんの素敵や会話が消えてしまって、悲しいです。だから作品にこうしてメッセージを残してみます。 - みち
喪失と再生
物語の冒頭は、唐突なる兄の死に直
面し「茫然自失」としているシーン
からである。
つまるところ、喪失から始まるの
だ。喪失、とは失うこと。積み重ね
てきたものを、抗うことができず、
失ってしまう、それは私にも経験が
あることだ。事実は認識しても、実
感が伴わない、そんな感じだった。
主人公と私が違うところは、「せつ
な」という存在。もちろん、私以外
の誰もがその存在を持たない。準ず
ることが合ったとしても。
けれど、主人公と私、他、誰もが共
通としているのは、そこから「立ち
上がる」力を持っている、というこ
と。きっかけはそれぞれでも、皆同
じく。持っているのである。それこ
そが「再生」。そして即ち、生きる
ということ。
人が、生きている、物語だ。
なんて、堅苦しく書いたものの、実
に読みやすく、胸に来る物語でし
た。 - あんず
脆くてでも温かくて優しくて
兄と声をナクシて主人公は兄の恋人せつなに出会う。
主人公ははひと夏で何かを掴んだわけではなく
再生した。
ナクシタものは消えてしまったわけではなく
現在を生きる足元を照らす灯。
未来の光はあまりにも脆すぎるから。
少し歩き疲れた私たちに、無理なくすっと沁みこんでいく再生の物語。
優しくて切なくて。
主人公を取り巻く温かい人たち、また、誰かのために一生懸命になる主人公に心が洗われたような気持ちになりました。
作者様の語彙力、表現力には圧倒。
次々と流れてくる輝く言葉に埋もれていくような感覚です。
魔法の力を持った一文一文と象徴的な一単語一単語を味わい噛みしめて読んでいただきたい一作。 - 緑茶
還る場所、そして再生。
本を読み終わった時、背表紙を閉じて一呼吸置き、掌の上で改めて表紙へ戻るように。
物語の最初と最後に繰り返される一頁に、思わず振り返ってしまう彼女達の夏。
兄、そして恋人。大切な人を失った初対面の二人の女性が、寝食を供し知り合って行く中で、互いに支え、励まし合って、喪失・絶望の淵から“還る”物語。
“成長”ではなく、
それは“再生”。
深い深い心の傷。
ただ舐め合うのではなく、その傷をなぞりながら、一針一針に思いを込めて縫い合わせるように癒す二人の姿に、胸が締め付けられます。
生命の力強さと、儚さ、優しさが、著者様の巧みで美しい言葉によって描き出されています。
そこには紛れもなく大きな“愛”があるのですが、既存の言葉では表しがたい大きな力で包み込まれるような、そんな暖かなストーリー。
純文学でありながら、どこかファンタジーの要素を感じます。しかし細やかに書き上げられた文がひどく現実的で、まるで友人の話を聞いていたような気分です。
あぁ、還ってきたのね。
思わず優しい笑みが零れる、素敵なヒューマンドラマ。 - 嵐 万凛子
響く、希望の。
ああ、このような場所と時間が私にもあったなら。
坂の上の刹那。それは私には羨望以外のなにものでもなく。
愛する人をみすみす死なせる、人は誰もそうだ。
別れは確実に訪れ、如何なる奇跡も起きたりはしない。
これは、喪失のあとを、共に生き抜いた二人の女性の、おとぎ話のような再生の物語。
描写はすこし古風な筆致、だからこそ台詞はリアルで生き生きとしている。
私にもたしかに希望の産声は聞こえ、
許された彼女らがあまりに羨ましく、涙が溢れた。 - あずま
優しくて切ない
この物語を通して一貫し、書かれたテーマは
『魂の再生』
なのだと感じました。
主人公の真咲は兄と声を失い。
せつなは最愛の恋人を亡くします。
悲しい『喪失』によって引き寄せられた二人を軸に、物語はそれらの痛みを如何に乗り越えて行くのかが綴られて行きます。
『純文学』というジャンルに相応しい、とても上品で細部まで設定の行き届いた作品でした。
哀しみを経て、やがて生まれ変わる二人の姿は作中随所に『蓮の華』と言うモチーフで表われます。
作者様の言葉を借りて、これは
『切なくも優しい、少し不思議な。ひと夏の物語』
と、紹介します。
素敵な作品をありがとうございました。 - 久遠マリ
残されたきみへ
暑い。夏だ。だけど暑いだけではないそこには、様々なものを抱えた人が確かに存在しています、蜃気楼や蛍などのようでなく。
上品で上質な物語です。登場人物達の心の揺れや眼前に見えるかのような風景の描写が程よくリズミカルで非常に心地好く、終始良い気分で読み進めることが出来ます。
真咲が男性なのか女性なのか最初どちらなのかさっぱりわかりませんでしたが、それが逆に印象的で心に残りました。兄が死んで声をなくした後に彼女がせつなと出会い、幽霊屋敷と呼ばれる坂の上の家に住み始め、それから次第に変わり不思議な体験を経て、やがて自身を再び受け入れ取り戻すラストまでは読んでいてとても充実した時間を送ることが出来ます。
時にあらわれる人の残酷さの描写までもが何処かあたたかく感じられ、作者の人に対する大切な“何か”を感じ取ることが出来ました。
読後はあたたかく何処か爽やかな気持ちになります。読む人の心を洗ってくれる、良い作品です。 - 百瀬ねこ
話の筋が秀逸
細部まで考えられた設定と、文章の書き方に、非常に高いセンスを感じました。
最初は文体が堅く、昔の文豪を思い出しましたが、終始そうではなく、ケータイ小説らしい文もあります。
ストーリーは、基礎を踏まえた上で、発想豊かな展開があり、素晴らしかったです。
音楽、絵画、料理などが、詳しく書かれていて良かったです。(私小説に近い?)
このレベルで全く別の話をもう一本書ければプロになれると思います。
惜しい点を挙げるとすれば、最初の登場人物紹介はなくて良かったと思います。
情報はその都度語った方が頭に入って来るし、ネタバレがない方が個人的にはありがたかったです。
あとは、構成をもっと改善出来るかと思われます。
例えば、坂の上の屋敷や主人公の個性などは、もっと早く語る機会があっても良かったです。
細かい指摘をするなら、「・・・」ではなく「……」
括弧を閉じる時は「。」を書かないなど、作文のルールを守った方が字面が良くなるかと思います。
重いテーマでしたが前向きになれる小説でした。
書評依頼ありがとうございました。 - 美羅
感動しました!
真咲ちゃんの声が出た瞬間、泣きそうになりました。
せつなさんの人柄、とても好きです!!
この作品を読んでいると、その情景が目に浮かんできてビックリしました。
しかも、それがとても美しくて!!
静かでいて、色とりどりなお話。
私はこういう綺麗な作品が大好きなんです^^
また、読みたいです。 - ママ
素晴らしい!
泣けました!!まさに純文学でした!ストーリーが目に浮かびました(T-T)
次回作楽しみにしてます! - 沙菜子
力作です!。
純文学のジャンルにふさわしい、しっかりとした内容だと思います。音の世界に対する作者の想いを感じます。 - ママ
面白いです!
続きが凄く気になります!楽しみにしてますね!♪
これからどうなっていくのか!あー楽しみ!
頑張ってください!