注目作家インタビュー 大賞受賞者スペシャル!/松田詩依さん(2021年4月)

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こんにちは、魔法のiらんど編集部です。今回ご紹介する注目作家は、松田詩依さんです。
2020年夏に開催された「魔法のiらんど 小説&コミック大賞」の小説大賞で、作品『夢見堂』が大賞を受賞した松田さん。本日は、大賞受賞作品『夢見堂』に焦点を当てつつ、松田詩依さんご自身にも迫っていきたいと思います!



松田詩依さん

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ーー大賞受賞作品『夢見堂』についてお伺いします!



▽大賞受賞作品『夢見堂』

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―作品を執筆された動機、ストーリーを思いついたきっかけなどを教えてください。

私自身が昔から変な夢ばかりみるので、これをなにか物語作りに生かせないだろうかというのがスタートでした。夢を売り買いする、という構想がまず第一に浮かび。そこからは、夢は眠る時に見る→眠る前にアロマとか焚いてる人いるよな……→じゃあお香はどうだろうという連想ゲーム感覚で『夢見堂』を形作っていきました。


―執筆する上で、こだわっていた部分はありますか? それはどんなところですか?

作品の主軸が「夢」と「お香」なので夢の描写と匂いの描写に特に拘りました。匂いは言葉で表現するのがとても難しく、言葉選びにすごく悩んだ記憶があります。夢の描写に関しても、例えば夢の中で走っているはずなのにちゃんと走れていなかったり。物を食べているのに味がしなかったり。夢の中では普通だけどよくよく考えるとおかしい、といった描写を描くためにとても力を入れました。なので、選評で「夢の描写がよくできている」とコメントいただきとても嬉しかったです。


―完結までに苦労されたこと、大変だったことはありましたか?

主人公の一人である「夢見堂」店主の獏(ばく)というキャラクターがとても動かし難かったです。いつも笑顔で、なにを考えているかわからず、おまけに性格が悪い捻くれ者というキャラクターなので……。作品を描きながらあちらこちらに自由に動き回るのでそれを上手く制御するのが難しかった気がします。


―逆に楽しかったことや、執筆・完結までのモチベーションとなったことはありますか?

書いてるのが楽しくてあっという間に書き上げましたね。それでも筆が止まってしまうことがあったので、そういうときは作品のイメージソングを聴きながら妄想を膨らませて頑張っていました。


―『夢見堂』の作品内で特に思い入れのあるキャラクターはいますか? またそのキャラクターのどんなところが気に入っていますか?

主人公の「獏」と「結」の両名です。実はストーリーを思いつく前にこの二人のキャラクターを生み出したような覚えがあります。特に獏に関しては、私の趣味を思い切り取り入れました。ミステリアスで性悪な美形を描きたかったんです。


―作品について、今だから言えることや裏話のようなものがあれば教えてください。

『夢見堂』のキャラクターの名前は皆、植物をモチーフに名付けています。例えば、主人公の遠渡結ちゃんは「フウセントウワタ」という植物が名前の由来です。花言葉もキャラクターに合わせているので、調べてみると面白い……かも?



ーーコンテスト受賞やご自身についてお伺いします!



―小説大賞を受賞された率直な感想を教えてください。

素直に嬉しいです!やった!受賞連絡をいただいたとき、ちょうど息子と昼寝をしていてたので寝ぼけていたんですよ。夢じゃなくてよかった……!


―受賞の際に周りの方々の反応などはありましたか?

家族、友人、ツイッターのフォロワーさん。皆さん祝福してくれて嬉しかったです。主人が特に喜んでくれて嬉しかったです。


―「夢見堂」は夢にまつわる事件を解決していくお店ですが、ご自身が見た中で一番記憶に残っている「夢」の話がありましたら教えてください。

悪夢だと、寝ている私に髪の長い女が馬乗りになって呻き声を上げている夢が怖かったですね。しかも目覚めたと思った瞬間に、その顔が目の前にあった時はかなり焦りました。良い夢……かどうかはわからないのですが、コンビニのレジに宝くじの当選番号が張り出されている夢を見たことがあります。なんで宝くじ買わなかったんだろう、とすごく後悔してます。


―好きなものやハマっていることなどがあれば、教えてください。

最近友人たちと「Among Us」というゲームをプレイするのにハマっています。子供が生まれてからゲームをする時間がぐんと減ってしまったので、皆でわいわい楽しめて息抜きになっています。所謂人狼ゲームみたいなゲームなのですが、私嘘つくのがとても下手くそなので早々に追放されてしまいます。



ーー普段の執筆活動や作品についてお伺いします!



―執筆歴はどのぐらいでしょうか?

コンテスト公募など、本格的に動き始めたのが5年ほど前になります。趣味で書いてた頃も含めると15年くらいでしょうか。


―はじめて書いた作品はどんな作品ですか? 当時を振り返ってどんな思い出がありますか?

デビュー作の『ようこそアヤカシ相談所へ』です。中学生の頃、友人と文通で互いの作品を送り合っていたのですが、その時に書いていた作品のタイトルがこちらになります。ストーリーやキャラクターは大きく変わりましたが、学生の頃から考えていた作品でデビューできたということもあり、とても思い入れがある作品です。


―今後の展望は? 現在更新中の作品や今後書いてみたいストーリーがありましたら教えてください。

現在魔法のiらんどで連載している『落ちこぼれの厨房(アトリエ)』という作品を完結に向けて頑張りたいです。書いてみたい作品は、お仕事もの、あやかしもの、後宮もの、異世界転生などなど沢山あります!またコンテストに応募もしてみたいですし。お仕事も募集しております(笑)

▽『落ちこぼれの厨房(アトリエ)』はコチラ

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―読者のみなさんとのコミュニケーションはどのように活用していますか? または、これまでもらったレビューや感想等で、一番うれしかったメッセージはどんなものですか?

主にTwitterを活用しています。読者さんや作家さんと色々な意見交換ができたり元気をもらったり、引きこもり作家としては様々な方と交流ができてとてもありがたいです。やはり嬉しいのはファンレターで、挫けそうなときはそれを読み返して元気をいただいています。


―最後に、読者のみなさんへのメッセージをお願いします!

いつも応援ありがとうございます!この度、大賞をいただき『夢見堂』を書籍化することにとてもプレッシャーを感じています。大賞の名に恥じぬよう、さらにパワーアップした『夢見堂』を頑張って作り上げたいと思います!
また、今回の賞をきっかけに魔法のiらんどで活動を始めたのですが、今後作品を増やしていきたいと思っています。現状に満足せず、日々成長していきたいなと思っています。これからも松田詩依をよろしくお願いいたします。


――インタビューにお答えいただき、ありがとうございました。






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